シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

みごと散る

段階的に

何度にも分けて

もの始末もの捨て

ものすごい非効率

 

なにしてんだろ?

とか

果てしなくおもわれたり…

ため息ばっかりついたり…

 

そのとき

そのときの

自分のこころに

そうようにして

そうしか

できないなあ

 

かなしくなるから

なるべく

残してあげたい…っておもうから

 

自分のもの

じゃないから…

 

そうして

つづけているために

結果として何段階かになってしまった

ってだけなんだけど…

 

徒労

なんて言ってた労も

めざしているところ

うつくしく捨てよう

かなったんだなあ…

とか

ありがとう

っておもい

 

なんか

自分を

ちょっとだけなぐさめてみた

 

 

おまいさんしか

できないんだぞ!

 

もの始末もの捨て

お片付けのことだ

パパの言葉だ

 

にこにこ遺影

よろこんでくれてる?

でも

あの言葉は

お片付けの

能力を言ってなくて…

 

伴侶も家庭も

社会的役割も

まったく無い

暇な人間

って意味だなあ

って

 

いつも

おもうのだった

 

パパも

へんてこ

わたしが

勉強そっちのけで

勉強机の上やお部屋を

お片付け整理整頓してると

よろこんでた…

 

よしよし!

とか言って

甘いココアとか

差し入れにきた…

 

夜更かししては

マンガ描いてたりしてたっけなあ…

って

お片付けしてると

浮かんでくるのは

パパ…

 

おもうと

浮かぶは

ママ…

 

 

またまた

ちょっと

かなしい…

シーちゃん

 

でも

かなしくなると

かならず

あらわれてくれる

おもい

祈って

 

ありがとう

つたえると

いつも

いつも

いっしょ…

 

わたしのうちに

いてくれてるのに…

って

 

ごめんなさい…

また

お祈りする

 

ごめんなさい…

 

ありがとう…

 

 

パパ

桜は

 

みれなかった…

 

最後の桜には

たどりつけなかった

 

入院中

最後は

いったい

どうなっちゃうんだろう…

ってくらいに

 

おっかないこと

ばっかり

わたしにだけ!

言いつづけていたけれど

 

ひとをわるく言ったりは

まったくしていなかった

おっかない話なんだけど

パパなりの

平和の希求?

 

anarchistか!

 

戦争への

平和への

パパの熱く

激しいおもい…

 

平和

なにより

たいせつ

戦争

そこから連鎖

波及してしまう

残忍な犯罪や感情の怖さ

 

この時代にも

いまだに

それらを

美化?し

引きずってるような

為政者たちへの苦しい言葉

 

あのような考え

根は

まだちいさなパパが見聞きしたこと

だけではなくて

 

きっと

おじいちゃんや

おじいちゃんの親戚のおじさんたち

 

それから

お家に下宿して

いっしょに住んでいた学生さんたちからの

ここだけの話のような

ごく個人的な正直素直な

こころの叫び

 

そういう言葉

すべてが

パパのおもいと

見聞きしたことと

 

世界の

この国の

流れゆく空気と

すべて

合わさってゆき

 

パパは

パパなりに

一所懸命に考えて消化していって

祈って…

 

あんなパパに

なったんだろうなあ…

って

ようやく

腑に落ちる

 

また

春だよ

パパ

 

咲いて

 

散ってゆくよ…

 

 

パパが旅立って

そののちの桜

 

散るごとに

 

ひりひりと

 

ひたすらに

平和の祈り

つないでる

 

パパ

戦争

無くなれ

だねえ…

って

 

パパの

おもい

いつまでも

消えず

 

ふつふつと

こうこうと

よみがえってくれる

 

ありがとう…

 

みごと散る

 

 

みごと散る

 

桜は

咲いて

 

みごと散るなあ

 

国のため

なんかじゃない

 

誰のためでもない…

 

自分の

桜の

いのちの

なんだなあ…

 

いちばんの

この町いちばんの

みごとな桜

はおろか

 

どこの桜も…

 

ただの

一本の桜も

みれないまんま

 

きっと

 

今年も

散ってしまうなあ

 

さっそうと

みごとに

散って

 

ここにも

花びら

とどくなあ…

ねえ

パパ

って

 

お祈り

一所懸命

つないだ

 

 

あきらかにしてもらって…

って

 

なにしろ

お医者が

苦手すぎて

恐怖すぎて…

 

だから

もしも…

にも

 

みごと散る

 

かなえられると

よいのだけれど…

 

恐怖

本末転倒の夢想の

恐怖も

 

もろもろ

数珠つなぎ

芋ずる式の恐怖も

すべて

すべて

それらとあって

の自分

なんだから…

 

われひとり悪

それでも

わが道

 

いま

 

よろこぶ

生きて

ある

 

いま

 

よろこぶ…

 

ここまで自分を

いたずらに悲観して

ことさらに否定して…

 

最悪

想像しつづけてきた

 

だけど

ふりかえれば

コロナという

危機に

 

たいせつな

姉上さまたちや

誰かを

 

知らないで感染してて…

ワクチン免疫無いゆえに

ハイパー媒介者?

になってて…

 

誰か

いのち

うばうことになったら…

 

わたしによって

たいせつな

いのち

うしなわれたりしたら?

とか…

 

追い込まれて

 

追いつめて…

 

いま

 

誰も

死んでいない…

それだけは

 

ほんとうに

よかった…

って

 

いま

おもう

 

 

底無しの

恐怖の

連鎖

ようやっと生きてて…

 

まさしくの

おろかもの

 

それでも

 

お釈迦さまの

みおしえへと

みちびかれた

 

ありがたい

ありがたい

 

ほんとうに

 

ありがたい

ありがたいことなんだ…

って

ありがとう

お祈りした

 

 

ありがとう…

 

 

眠くて

 

恐怖も

ぼんやりとしてくれてるなあ

 

いっしょに

眠らせよう

恐怖も

 

いっしょに

眠ろう…

 

 

明日

かならず

めざめて

かならず

あたえられて…

 

いちにち

よろこびの

いちにちとなるように

祈ります

 

平和なこころ

つなげてゆけるように

 

祈っています

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい