とても疲れて
もう
どうしようもなくて
へたりこむと
ママが咳をする
ママには
もう
咳も命がけの咳
ママは
もっともっと
疲れているなあ…と思う
そして
眠っても眠っても
おそらく
わたしがほんの少し眠る
そのくらいの回復も
できてはいないんだろうなあ
と
痰を引くときは
次のチューブの交換まで
粘膜を傷めないように
と思い
その時が
かならず来ると信じている自分に
繰り返し
気づかされる
もう
4月
まだ?4月
そんなことは本当に
どうでもよくなってるのに
毎日
夜を迎え、苦しいながらも
眠りをつなげ
朝を
明日を夢見て
眠っている
うとうとと
幾度も目覚めては
眠る
ほんの一時間の睡眠が
回復させてくれる体や
こころに
驚きながら
生きることの
不思議を知らされる
体が
何かわからない
すきとおるものに
栄養され
ほら
大丈夫だよ
元気になったよ
と
言われているような
かるい
明るいこころになってくる
何かはわからない
力がついて
筋肉のように鍛えられ
しなってでもいるんだろうか…
今日が
終わるよ
夜が更ける
明日が来る
明日ね
また
明日…
わたしは
シーちゃんと
ママはチョーちゃんと
もう夢の中…
ありがとう
生きることが
どういうことかは
いつまでも
きっと
わからないまま
どこかに
すきとおるものが
生まれて
生きていることが
とてもうれしい
そんな
夜だよ…
昨日で終わったセファレキシンから
また少しの微熱
咳も
だけど
ママは
ママの眠りを眠る
ゆっくりと
ありがとう
のんびり、たのしくと
願う夜…
とにかく
生きていかなくちゃ
とにかく
眠ろうね…
体位変換、角度を小さく
それから外して、ともどし
苦しくないように…
祈って
眠るよ
ちょっぴり
明日のため
眠ろうね
あなたも
ゆっくりと
おやすみなさい