あれから
ママが亡くなった日から
時間
止まってしまったみたいだけど…
日曜日
また
雨…
今日は朝から
ママのお膳を仕度して
お膳を供え
お参りして
ママに淹れた残りの緑茶を
ゆっくり飲んで
きな粉入りのプロテインみたいな
濃厚ココアも飲んで
少し動いた
体をならして
もとの体力に
もどさなくては
冬に向かってお洗濯
厚い靴下や冬物パジャマ
一度洗って
ママの使っていたバスタオルや
タオルケットも
もう一度洗って
枕花
胡蝶蘭はまだうつくしく
他は
そろそろ傷んできて
お通夜に供えられた
赤やピンクの薔薇も
花びらの外側が変色してきた
よいものを分けて
始末していたら
お花屋さんが
枕花の容器を取りにみえた
姉上様が連絡してくれたのだ
お花屋さんが帰ってから
残りのお花で
こじんまりとアレンジした
お供物の果物も
熟したパイナップルを下げて
皮を剥いてレモン汁に漬けておいた
お菓子は傷んだら
下げて廃棄する
今時のお線香は毒なのだ
国産の炭で作られた
わたしが使っているお線香は
まだ
そこまでの毒性はなく
ママも
むせなかったけど
葬儀社のお線香は毒らしい
そう言っていた…
大量にもらったんだけど
お墓で使ったらよいのかな?
どんどん
時間が過ぎている
わたしは
ひとり
少しずつ冬仕度をしていて
ママの洋服は
もうかなり処分したのだけれど
まだまだ
たくさんたくさんある
もう
何もいらないねえ…
ママは
ママの娘時代の着物
丁寧に
しっかり縫ってある
きっと
お姉さんが
わたしのおばさんが縫った
裁縫も
編み物も
先生だったから
天国には
ママの大好きなお姉さん
わたしたちのおばさんもいるし
田舎のおばあちゃんもいるし
会ったことない
おじいちゃんも…
セレモニーとなった葬儀に
感慨はなく
お寺さんで行ったにもかかわらず
むしろ
心のない
単なる儀式
形式だけのものみたいで
姉上様と選んだ
死装束や棺や…
お花や
いろんなママの生前の言葉
希望と夢
みんな
かなえてあげられるようにと
うつくしいママに
似つかわしく
うつくしく
あかるく
華やかに
と
弟は
興味がない
まったく
全部金だ
という
そうだね…
わたしも
演歌みたいな
奇妙なアレンジしたお経なんて
ヘドが出た
吐き気がした
やめてくれ…
なんて
本心で
思った
いらないなあ
セレモニー
もう
親をなくして
もう
終わったけど
出なくて
出られる精神状態ではなくなって
終わってしまったんだけれど
形式というなら
もっと
本気で
心なんてなくても
せめて
真剣に
まともなお経だけはあげてほしかった
何処の世界にも
心のない人間がいて
もしかしたら
自分じゃ気づいてもいなくて
平気で
人を傷つける
そんなもんさ
むしろ
出なくてよかった
全部金だ
という
弟と
お嫁さんには申し訳なかったけれど
二人が
長男夫婦だから
よかった
会いたかったでしょ?
ママ
弟に抱いてもらえたんでしょ
お骨になって…
日に日に
さみしいです…
昨日も
仏間で眠ってしまった
起きて
また居間でうとうとして
最後の
最後まで
震える手で
ベッドの手すりを掴もうと
わたしを助けようと
処置のたびに
必死に
頑張ってくれた
ママの
白い震える手を
ずっと
握っているね
ずっと
ずっと
こころのなかでだけど…
お爪
切ってあげたらよかったね
ごめんね
ママが
天国でみんなと
楽しく笑っていてほしい
まだ
ちょっと
泣けてしまうから
仕方ないよね
まだ
10回目の夜だもの
もう少ししたら
ここで
わたしの横にも
いてほしい
いてね
ママ…
ありがとう
ママの着物で試作品を作って
お気に入りの着物を
探しにゆこう
それから
見晴らしのよい高台を目指して
歩いたり
走ったりしよう
もう少し
もう少し
しっかり頑張って
さみしさも
せつなさも
涙も
いっしょに
一日
一日
ママと
最後の最後まで
頑張ってくれたママと
手を握ってゆくよ
シーちゃん
今夜は
寒い夜です
これから
もう少し片付けします
広すぎるお家
何年も
何年も片付けた…☺️
みんな
買い物依存?
そういえば
もったいないから
と言って食べると
姉上様が
捨てろ!って叱るんだ
体に悪い
って
もったいないです
食べて
動きます…
ものは
捨てます…
頑張ります
次の大型ごみに向かって
ありがとう
とうとう病院まで…
皆さんが
無事に
と祈ります
明日は月曜日
どうか
ゆっくり休んで
お元気でいてください
倒れないで…
ありがとう
また
明日