シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

さいわい

止んだら

 

秋は

一気にふかまる

きっと

 

一匹の猫のこと

祈っている

ゴマを

すりゴマにしたみたいな模様の

まだ子猫

半年くらいだろうか…

 

 

いまのわたしには

到底

猫を飼って育てる資格なんて

ないんだけど

 

その猫と

遭遇した夜

わたしは疲労困憊で

 

ふらふらで

 

よそのお宅の敷地内

木製の階段の陰に隠れて

 

ものすごい

必死の鳴き声で

助けて

怒って

鳴いてた

 

お腹すいて

怖かったんだろう

捨てられたのだな…

 

不審で申し訳ないな

とおもいつつ

かなり

粘って

 

出てきてくれて

一度で

怖がらず

わたしのところにきてくれたなら…

祈った

 

ちらり

お顔が見えて

それで

ゴマ模様と知ったけれど…

 

猫は逃げた

 

大声で

鳴くばかりで

 

 

もう

出てきてくれなかった

 

 

 

いつもは行かない道

偶然でも

 

運命でなくても

 

何でもいいから

猫が

生き抜いて

 

信じられる人

その身を

安心して

ゆだねられる人に

 

出会えるように…

 

祈りながら

 

とぼとぼと

帰った

 

 

体調がへんてこなのと

猫を助けてもやれなかったこと

 

このところの

こころのぐにゃぐにゃ

 

お家のあちこちの

劣化不具合

借り物のタブレット

寿命も近づいて

 

こんな世捨て人のような

風変わりな生活でも

 

何一つするでも

これが頼りで

調べるしかなく生きてるんだ

生きてきたんだ…

と気づく

 

仕事も

病院も

 

 

猫に

さいわいがあるように

 

ごめんね

ひとり

生きるに精一杯なんだよ

ねえ

シーちゃん

 

 

調子を見ながら

いま

目の前の

やれること

 

いつもながら

ちょっとずつ

ちょっとずつやっていた

 

片付け

最後の砦

悩んでしまい

止まってしまってたところ

とにかく

清潔にもどすのが一番だ!

 

思い切り

 

廃棄して

すこしだけ

こころが晴れた

 

猫を

猫が生きていてくれること

祈りながら

生きてた…

 

助けてあげられなくて

ごめん

 

 

 

   見抜かれた畏れは

   わたしそのものだ

   猫は鳴く逃げて

   逃げてひとり

 

 

今日の短歌です…ありがとう

 

さいわいを

祈る

いまを

 

しあわせを

 

おじさんが

葡萄を持ってきてくれた

パパとママの話してくれて

 

不覚にも

 

こらえきれず…

 

 

今年は無事に収穫できた

来年はわからない

って

 

田舎のおじいちゃんおばあちゃんと

パパママもみんな

いっしょだから

 

お供え

お菓子とお酒

わたしのかわりに

お祈りしてください

 

お願いした

 

おじさんおばさんと

ふたり仲良く

いっしょに食べて飲んで

って

 

 

泣いてしまったんだけれど…

 

笑って

見送った

 

 

今夜

無事にいてほしい

いま

 

この時が

さいわい

って…

信じて

 

 

眠ろう

 

眠れますように

 

 

 

ありがとう

 

また

明日

 

おやすみなさい