シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

節分

 

昨年の

節分

昨年の今日を

おもい

 

迷子になってる自分

おもった

 

 

一年

生きた

おもった

 

 

ネズミ

再襲撃

泣きながら

狂ったみたいに

ものの山や壊れた家具と

死闘してた

まだ

全部は捨て切れていない

 

アレルギーで

口のまわりは

裂けて

血が出て

亀裂が傷になって

赤く線になってて

 

いまも

じくじくしてる…

りんご

しみる

 

眼の炎症が定着した

 

暗がりにいたくて

暗くして

自分が

自分を傷める

自己免疫体質の暴走

鎮まってくれるのを

じっと

じっと

待った夏

 

ここの

ブログの平和も

壊された

 

かなしい

 

ずっと

かなしい

 

 

アフガニスタン

中村哲さんが水路をひいた大地には

緑の農地が

さらに

ひろがっているという

 

アフガニスタン

中村哲さんの

こころが

生きてる

 

 

うれしかった…

 

 

中村哲さんは

パパからの

つながり

 

わたしが二十歳で読んだ

パパの本棚にあった古い本

中村哲さんの叔父の火野葦平の本

 

わたしは二十歳まえ

入院中のことだ

世を儚んでいた二十歳が

読むべき本であったのかは

わからないけれど…

 

のちに

パパの死の病の時間

最後の会話へと

つながってゆく

とは

おもいもしなかった

 

その本も

本が収められていた本棚も

もうない

 

木製の

磨り硝子が嵌め込まれた扉が

ちょっと持ち上げて閉めないと

金具を止められない本棚は

高校生の頃

わたしが自室に持ち込んで

しばらく愛用したけれど

 

そのあと

どこかで使われたのか

朽ちたのか

 

あるいは…

 

片付け頓挫した

開かずの魔窟に

扉を外されて

不用のものが

詰め込まれているのか…

 

 

かなしい日

節分

 

早朝

雪片付けして

 

お祈りして

お洗濯して

 

指も

腕も

肩も

 

体も

限界

 

こころも…

 

 

中村哲さんという人間は

かなしい死に

突然

向こうへ行かされてしまったけれど

 

たしかに

生きていて

こころを

受け継ぐ人間のなかに

生きつづけている

生きていてくれる

と知って

 

こころ

救われた…

 

 

虹の橋を渡る

 

はじめて

その言葉が

 

ああ

そういうことか…

とおもえた

 

 

とうとう

仏間への建具が

ほとんど

開かなくなった

 

大雪が

屋根に重たく積もったのだ

 

昨年の大雪でも

引き戸の開閉部分の

半分は

すでに

開かなかったのだけれど

 

今年は

ついに

開閉不能となるようで

 

廊下を通って

仏間へとゆくしかなくなった

 

仕方ないなあ…

ねえパパママ

と言って

 

それは

 

ここで

今夜

死んでも仕方ないなあ

ということで

 

虹の橋が

あるの?

シーちゃん

 

 

今夜は

みんな

みんな

あきらめて

 

やすみたいなあ

不安も

かなしみも

やすませたい

 

眠れないだろうけれど

ただ

目を

瞑って

 

ただ

やすみたい

 

生きてる

 

生きてた

 

 

生きてけるきもちは

微塵も無くても

 

孤絶しても

一年を

生きた

 

 

腫れ上がった指は

ものすごい不器用に変身してた

ボタン付けして気づく…

 

ママの

ドルマンスリーブ

おばあちゃんコート

袖を縫い縮め

ボタンを替えて

救った…

 

カシミアの黒

長目の上っ張りみたい

ママが好きそうな形で

 

取り替えたボタンは…

 

天国の友が

もらってくれた

わたしのコートの

燻し銀の

花模様と文字が刻んであるボタン

 

 

みんな

みんな

天国…

 

虹に

 

風に

月に

 

いつも

 

いつも

おもう

 

一年

ありがとう…

 

へこたれてて

ごめんなさい

 

 

争いは

嫌だ…

 

かなしい…

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

救急車

また増えてきた…

 

寒くて

ストーブに

へばりついて

 

ちっとも

あったまれなくて

 

湯たんぽつくって

眠ろう…

みんな

あきらめて…

 

 

いま

しか

生きてるという

たしかなものは

ないんだ…

 

雪切りして

傷めたらしい頚の

痛みが

 

生きてる

なのに…

 

あの

昨年の

そんなわたし見て

わらってた人間の

 

あの言葉

 

ああ…

だけど

わたし必死に雪切りして

わらわれても

止めなくて

 

わらってた人間の

見てないや…

いま

気づく

 

一所懸命

救われてるなあ…

救われてたなあ…

 

ありがとう

 

 

いま

もう

やすみたいなあ

しかなくて

 

ごめん…

 

 

ありがとう

お祈りした

 

明日は

ないかもしれないけど…

 

ありがとう

 

生きてるよ

って

 

 

敬う…

 

天国の友

天国のひとたち

 

パパママ

おじいちゃんおばあちゃんたち…

 

 

姉上さまたち

弟たち

見守ってください…

 

 

ありがとう

 

 

一日

いま

 

今日

今夜

 

いま

 

かならず

かならず

無事にいてください…🙂

 

倒れてたけど…

 

倒れていませんように!

かならず

無事に

 

 

ありがとう

 

また

明日

 

 

おやすみなさい