シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

純粋

猫は

孤独で

 

純粋な生き物

だとおもう

だから

猫が好きなのだ

とおもう

 

あちらこちら

手をつけて

片付けや

もの始末して

結局

 

どこも

終わらせられないまま

ふらふらしてきて

低体温のような?

 

みんな

あきらめよう…

という

 

いつもの

へこたれ

 

よく言えば

無抵抗主義…

自分を

おさめるのだ

 

 

寒い部屋から

寒い部屋へと移動して

あれこれ

全部中途半端して…

 

そして

寒い台所で

お漬物漬けた

 

残っていた白菜の外側を

糀と塩で重しをして置いて

水が上がったところに

大好きな切り干し大根

さっと洗って絞り

短く切って混ぜて…

 

キッチン鋏で切るんだけど…

 

かならず

姉上さまの言葉を

思い出しながら切るのだった…

 

ちゃんと包丁使わないとボケるよ!

っていう…

 

キッチン鋏が好きなのだ

包丁は

上手に使える

でも

 

お家の台所の作業スペース

狭く古く

ガタガタしてしまっていて

不自由で

 

ひとり

って

ちょこっと!で…

 

毎日

聞こえてくるような

姉上さまの声…

 

 

どうしたって

ほんとうに

かなしかったな…

シーちゃん

 

かなしいよ

言えなかったな…

 

 

孤独

こわくない

 

むしろ

不信と

胸騒ぎと

群れる

そのほうが

こわい

 

じゃあ

いまは?

 

なんで?

 

どうして

こわいのかなあ?

 

 

言えなくなった

自分が

こわいのか…

 

 

ネズミ騒動の時は

まだ

おじさんとも

つながってて

 

電話きて

 

ネズミの毒をバターに挟んで仕掛けろ!

とか

物騒な

アドバイスもらった…

 

だめだよー…

お外の猫が食べたら死んじゃうよー…

 

とも

 

言えなかった…

 

 

おじさん

うっかり

姉上さまとわたしの関係?

やっぱり

不仲??

にらみ合い

とか

 

これも

物騒な物言いで

心配してくれてた

 

それには

 

雷に打たれたような…

衝撃…

 

そんなことないよ

いつも心配してくれて

支えてもらってて

ずっと気にかけてもらってるよ!

 

答えた

 

いま大変だとおもうから

心配してるけど

なんにもできないから

せめて片付けがんばるよ…

 

って…

 

ネズミが出たのは

姉上さまのお部屋で

とにかく

パニックみたいな

真っ最中の電話

 

 

一年以上

 

というか…

もう

おじさんと

話すことも

ないんだろうなあ

 

 

パパママが

天国へゆく

その

果てに

 

手にしたものは…

 

 

こころ

空っぽにしたくて

ガチャガチャうるさいrock!

とおもったけど…

 

愛する

すべてのrockを

手放して

 

 

そうして

ここへ来て

 

ママと

いっしょにいたんだなあ

 

いさせてもらったんだ…

 

あの

姉上さまに

在宅介護のゆるしを得た

ママのカンファレンスのことも

いつも

いつも

おもう

 

ホームレスの男性が

NPOの施設で幸福に看取られて

日本も捨てたもんじゃないと感激した

って

姉上さまが言った…

 

 

それは

ほんとうに

ごくまれな

幸運…

 

わたし

どっか

行き場所を

探して

 

見つけて

そこ

死に場所にしたら?

 

片付け

もっと

必死に…

 

 

捨てて

捨てて

 

捨てなくちゃ…

 

 

また寒波

そして

また災害級!なんていう

やめて…な

冠つき

 

 

こんな厳しいとこにも

お外の猫たちも

いるんだよ…

 

わたしは

守られて

 

生きていて…

 

しっかり…

 

猫のように

純粋に

 

強烈に!

生きたら

 

そのために

しっかり

 

 

ここは

もう古くて

いつかは…

 

いつか

その時のために

かるく

 

うつくしくしてあげなくちゃ…

せめて

せめては

 

わたしに

できること

 

 

言えない

という

 

罪悪…

 

 

ごめんね

姉上さま…

 

猫たちも

 

ありがとう

 

 

不穏が

不穏

呼び込んで

 

平和

遠ざかってゆくようだ…

 

 

一日でも

ただ

一日でも

祈った

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

凍える人たちを

 

凍える生き物を

祈ろう…

 

 

寒いまんまなんだけど

眠ってしまおう

 

生きてる…

幸運と

 

ありがとう

 

 

寒波と

一日を

 

こえて

 

春を待って

 

一日

一日

こえて

 

かならず

かならず

無事に…

 

眠れていますように

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい