死者
死して
のちに
いや
殺された直ぐに…
讃えられていたりすると…
心臓
えぐられるきもちがする
苦しくなる…
いまの
この
孤絶
その
はじめ
引き金
とでも
言いたいような
齟齬の
きっかけ
わたしが
よわいために
よわっていたために
かなしみ
重たく
とんでもなく
積み重なっていて
ひとり
四苦八苦していた時の
ある事件だった
知らない
離れた土地でのこと
なのに
あまりに理不尽で
凄絶で…
まだ
こころに
ある
人に
こころ
寄せて
真心を尽くした人が
むごたらしい死によって
いのち
奪われる
もはや
crazy Japan
なんてこと
言えないなあ…
かなしみと
悼む
祈る
おもい
と…
祈りは
死者のためだけではなくて
生きて在る
すべての人を
祈っているのだった
平和が
かなえられるように
みんな
みんな
幸福ならばよいなあ…
って
祈りは
無為の
無用の
いたたまれない
わたしのままで
あがいて
逃げてる
愚かな
わたしに
いつのまにか
与えられていたものだ
臆病の
怖がりの
いつも
なにもかもから
不安を引き出してしまうような
びくびく
ようやっと生きてるわたしが
ちっぽけな
しあわせと
取るに足らぬことを
たのしみとして
ちいさく
ちいさく
つなげては
つまらぬ
取るに足らぬこと
つなげて
ちっぽけな祈りをする
つなぐ
つなぐ…
つないで
生きててもよいんだよ…
って
自分を
なだめてる…
いままで
つながってくれて
つながってくれていて…
生きてる
ありがたく
ありがたくおもう
いのちに
生きる
に
ちいさくとも
向かってゆくもの
となってくれる
かろうじて
こうやって
生きてられるのは
支えてくれてる
姉上さまのおかげだなあ
と
ありがとう
と
毎日
朝夕
お仏壇のまえに
伝える
そして
パパママ
天国の人たち
ご先祖さま
お釈迦さま…
阿弥陀さま
観音さま
お名前知らぬ
仏さまたち
十代の病で
手にした仏画の本で
出会った
やっぱり
お名前もわからなかった
仏さまたちにも
ありがとう
と
生きてる
いのち
みんな
無事に
と…
夜
眠るまえに
星を探してみる
天国は
涅槃は
お浄土は…
これも
よく
わかってはいないけれども
やはり
天に
あるのだなあ
つながっているのだなあ…
と
おもう
つながってゆけるように…
と
祈る
ただ
愛するおもい
それだけになる
役立たぬ
祈るしかない自分だ
ゆるし
乞えるのは
乞うては
ならないのだけれども…
今日
生きてる
よろこび
ありがたい幸福
と
伝えられるのは
祈ること
のみになった
ありがとう…
片付けは昨日のつづき
春めいて
カビ臭い古着物
洗いながら
これまでの捨ててきたもの
これから捨てるもの…
また
胸が苦しくなった
アレルギーも悪化
憐れな放置
から
解放してあげたい
もの
だとて
ひとつとして
人の手にかからぬものはなく
ひとつとして
捨てられるために
つくられていない…
いらないもの
と
仕分けて
なかには
切り刻んで
もの
捨ててゆくのは
相手が
役立たぬ
単に
もの
でしかなくとも
自分
捨てられるようで…
過ぎた
幸福を
切り刻んでゆくようで…
遺品や
家族の放置したもの始末は
たとえ劣化して崩壊しつつあっても
じわじわと
心身が削られ
病んでゆくみたいな
こころぼそさ
たよりなさに
そんな
痛みに
堪えなくてはならないのだな
と
知った
こころ
しずかに
見つめていないことには
ざわざわ
はらはらして
このまま
放置したら?
ネズミのすみか
になるだけでなく
こころの
逃げ道が
もっと
もっと
必要になるなあ…
と
毎日おもう
毎日
毎日
ひとつでも
ひとつでも…
と
ずっと
つないできた
こころが
かなしみとあるうちは
捨てられず
片付けして
きれいにしておいて
眺めては
泣いたりしてたけど…
捨てるにしても
きれいにして
そうして捨てるのだ…
そのおかげか
片付けられていた場所は
ネズミには荒らされず
占拠もされてなかった…
よかった…
ありがとう
と
ネズミにも
ありがとうと言ってた
どうか
どうか
もっと
きれいにするから
もう
やってこないでね…
と
祈った
祈ってる…
ネズミ
最初の侵入経路は
さかのぼると…
おそらく
堂々
玄関から?
と
おもうのだった…
ママの
入浴には
玄関を開放していたのだ
そうするしかなくて…
ゴキブリも
開放部から
侵入してくるらしい
ゴキブリならば
ほんのミリ単位の隙間でも
入れるらしい…
あの
ありんこたちの大襲来みたいな…
蟻地獄?
怖かったけど
あれ
ありんこで
よかったなあ…
と
おもった
養生テープは
まだ
そのまま…
お掃除も
お祈りみたいだ
シーちゃん…
ざわざわ
はらはら
の
こころで
掃いて
集めて
まとめて
拭いてあげた…
今日
お洗濯は
やっと終わった
ありんこや
ネズミ
野に
山に
いられなくしてるのは
わたしたち人間なんだな…
また
除草の
農薬散布の季節やってくる
野となれ…
なんだけど
動けない毎日だけど…
きれいに
きれいに
いっこ…
いっこ
おもい
祈り
つながってゆけるように…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
明日は
明日が
与えられるのならば…
しずかに
しずかに
伝えられるとよいなあ…
ごめんね
と
謝ってる
かなしみすぎるわたしを
姉上さまを
わたしを
弟を
おぶって
すっぽりと
あたたかく
つつんでくれただろう
ねんねこ半纏
洗った…
ママ
ありがとう
と
米麹で仕込んだ甘酒
お供えして
天国の人たちと
パパママと
いっしょに
いただいた
星
探すように
真心
見つけにゆこう
傷み
かなしむ人
祈ろう…
人は
平等
いのちは
しずかに
見つめて
つながってゆけるように…
ありがとう
無事に
おだやかな夜になって
ゆっくり
ゆっくり
休めてますように
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい