その昔
何かドラマで
人
という字は
人と
人が
支えあって立ち
生きている姿だ
と
そういう言及に
美術家の
篠田桃紅さんが
それはおかしい
と言ってた
人の文字は
いまの形の
以前の字は
進化途中の人間
みたいな
前傾で
腕を下げ
手をつくか
つかないか
くらいの
そんな形
らしい…
ひとり
ひとり
立っていなくては
支え合えませんよ
と
coolに
語ってた…
好きな女性だ
芯があり
堂々としてる
自分は自分
という
冒険家みたいな人
開拓者で
先駆者だ
篠田桃紅さんの
和服?
装束??も
とても好き
墨色を
基本に濃淡で
どんどん
つぎはぎ
パッチワーク?
しっとり
着やすそうで
細い帯も
楽そうで…
雨になる予報の今日も
お洗濯
体調が
おかしいので
こっそり
しずかに
お針
と
お洗濯
まだ
お家のなかは冷え込む…
いま着ている綿入れ半纏
の
あとには
ママの残した
水屋着?
作務衣の上衣みたいな
ちょっと
袖口だけ
洋風にしてある
考えすぎの昭和レトロな
この羽織りものを着たいなあ…
と
洗っておいたのを
細部まで眺めては
あちこち小さな
虫食いを繕った
絹地では
水屋着を
はじめから
つくらないような気がするから…
もともとは
普段の着物だったかなあ?
とか
お仏壇の
ママに話しかけながら繕う
人の
手
かかったものは
やっぱり
よいなあ
また
わたしが着て
すりきれるまで
着れたらよいなあ…
昨日の
沈み込み
ずっと
真夜中も
つづき…
とても
苦しかった…
人を気にして
人の
おもいに翻弄される
なんて
愚か…
と
ますます
しぼんだ
こころ…
自ら
くもらせて
どうするの?
と
おもった…
今日は
おじいちゃんの月命日
密造?葡萄酒??
が
いちばん好きだった
おじいちゃん…
ブドウだからね!
と
レーズンをお供え…
いっしょに食べた
生死のなかに仏あれば生死なし
わたしの内の
仏さま…
ごめんなさい
と
座った
今日
只管打座
という
ありがたい教えがある…
ただ
座った
そして
繕い物
人の
ちからって?
生まれてくること
死にゆくこと
何も
決められないわたしたち…
生きてる
なんて言ってて…
何ができた
できなかった
とか言ってて…
ごめんなさい
と
座ってた
死
って…
文字からして
おそろしいね
シーちゃん
身構える…
明日
なんて
約束
誰にもされてないのに
どうして
生き死にを
わがもののようにおもってしまうんだろう
虹の橋を渡る…
おむかえがくる…
それを
待つ
のみ…
嫌っても
願っても
いけないんだ
ましてや…
人は
人
殺めてはいけないんだ…
殺しては
いけない
死んじゃ
いけない…
この
いま
を
生きること
ただ
生きること
生きてる
しあわせ…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
かわいらしい木綿地の
付け帯があった
少女の
ママの帯…
虚弱だったママ
きっと
すぐに横になれるように
木綿の着物や浴衣に
この帯をしてたかな…
と
そのまま
洗ってあげよう
と
おもった
運命って
きっと
どうしようもなく
向こうから
やってくる…
けれども
それら
ふくめ
わたし
なんだ…
って
おもった
立ち向かえるかなあ?
一歩でも
できること…
わたし
は
わたし
なんだなあ…
って
おじいちゃん
ありがとう…
と
祈る
雨の音
雨の音聴く…
一日
無事に終わってくれてますように
今日
いま
自分を
生きてゆけるように…
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい