シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

えにし

仏法に

 

かるい

おもい

 

うつくしい

みにくい

 

無い

という

 

 

 

パパ

ママ

お世話させてもらえた

 

それも

 

姉上さまの

たすけの

おかげ

 

 

みんな

みんな

たすけのおかげ

シーちゃん

って…

 

 

つよくならないで…

 

うつらうつらして

 

さめては

 

合掌した…

 

 

真夜中ラジオは

 

突然

はっきりと

きこえてきたり…

 

戦争のこと

被爆したひとのこえ

だったり…

 

眠れているのか

いないのか

わからない

 

もう

何年も

 

何年も

そんな眠りだ

 

ママと

いっしょのとき

 

二時間

最長の睡眠だった

 

ぱっきり

すっきり

めざめた

 

 

ママが

規則ただしい寝息たてていて

体位変換クッション駆使して

そおっと

 

そおっと

向きをかえて

 

眠りが

途絶えないと

 

うれしくて

 

せつなくて

 

生きる

 

いま

きり

なんだなあ

って

おもっていた

 

 

いま

世を

はかなんでいるような

いま

 

まさしく

はかなし

いまだなあ…

 

 

馬鹿

自分

言うのやめよう

 

そう

おもっていたけれど

 

ばか

もとは

 

はかなし

 

果敢無し

だという…

 

それなら

 

そのまま

って

 

 

たよりなく

もろく

 

なにものでもなく

 

幼稚で

 

あさはか

 

そのまんま

わたしだなあ…

って

 

 

お釈迦さま

お祖師さまがた

そう

ならう

というならば

 

なんにもできないわたし

にも

かなえられること

 

お掃除

お片付け

 

もの始末して

 

もの

捨てて

 

捨ててゆくこと

 

 

ママが

 

おばあちゃんが

 

せっせと

床拭きをしていた

 

朝の

お味噌汁の

お煮しめ

においのなかで

 

お掃除していた

 

 

ほとけさまに

お膳

さしあげて

 

お仏壇には

たくさんの

山盛りのお供物おそなえして

 

ていねいに

ととのえたお花は

いつも

いきいきとしていて

 

ながめたら

しあわせになった…

 

 

 

ネズミ

忌避の

秘密兵器?

 

おまじないかも…

 

あの

電気の電波機器

 

やめてみた

 

 

すっかり

おそなえ

しなくなって

 

水は

花瓶も

お水もお茶も

みんな

下げて

 

片付けてしまうことにした

 

お仏壇の

となりに接した壁の空隙に

ネズミが

かりかり

 

かさかさ

いるらしき音

していたのだから

 

 

ごめんなさい

しか

ないんだけど…

 

なんでも

噛みつくネズミなんだから

って

 

パパに

ことわりして

 

そういうことにした

 

 

いよいよ

罰当たり

 

いよいよ

おそなえもなく

殺伐たる?

お仏壇なのだけど…

 

生花と

 

姉上さまが

買ってくれた

枯れない

永遠の

お花たちと

 

それぞれの

ひとのため

 

おもって

祈って

 

つなげた

お数珠

のつもり

ビーズネックレス

 

おそなえ

かわり…

 

 

 

もう

わたししか

おまいりしない…

 

もしかしたら

 

もう

だれも

 

おじさん夫婦も

 

だれも

 

だれも

おまいりできないかもしれない

 

してもらえないかもしれない…

 

そういう

お仏壇だ

 

そうしてしまったのは

悪の

わたしだ…

 

懺悔と

 

祈り

 

 

ずっと

仏間で

 

食べていたり

縫っていたり

 

読んでいたり…

 

 

 

雨が

 

風が

 

まだ

こちらは

降った

とおもうと

 

よわよわしくなって…

くりかえしていて…

 

ほとけさまに

 

パパママに

 

ただ

祈っていた

 

台風

ここまでの

通り道には

かつてないほどの雨

降らせてしまってて

 

のろのろ

ゆっくり

横切ってゆくらしい…

 

 

 

おじいちゃん

ここの

土地に

えにし

あって

 

ここに

つなげ

 

ここに

ある

 

いま

 

 

いま

しか

ない

 

いま…

 

ごめんなさい

 

 

ありがとう

 

 

祈っていた…

 

 

祈る

 

 

お釈迦さまの

みおしえには

 

たいへん

きびしいおしえも

あるなあ…

 

 

すてても

 

仏法

もとめよ

 

それが

のちの

とも

なるのだ

と…

 

 

ずっと

おもいかえしも

していなかった

みおしえ

 

うかんだ…

 

 

他の

ため…

 

ひとびとのため…

 

 

 

ふかく

息した…

 

ごめんなさい

 

ただ

祈っていた

 

 

 

 

しずかに

 

しずかに

 

台風も…

 

 

おだやかに

 

ゆっくりと

やすめていること

祈ります

 

 

明日

何事も無く

 

無事

めざめ

 

いちにち

あたえられるように…

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい