供養
針
一本も
供養する
この国
おもう
夜
はらはら
どきどき…
やらなくてならないこと
きっと
たいせつなこと
ぜんぶ
できなくなってしまって…
お片付け
死のお片付け
と
一所懸命
つなぐ
どんな
つらい
くるしい日にも
起こしてくれて
ありがとう…
と
いまは
もう天国のひとに
仏さまに
ありがとう言って
ふらふら
起きることできる
ありがとう…
しか
ないんだよ
シーちゃん
起きよう
って
昼夜逆転しないため
だけに
起きてて
我慢大会
みたいな日にも
もの始末
残すもののお洗濯
仕分けやらしているのは…
むなしい…
かなしい
けれども
ずうっと
つなげてもらっている
あまりにもたくさんの
ものたちを捨ててきた
もの
にも
かつて
それぞれ
持ち主がいて
それはわたしの家族
パパママ姉上さまで
手に入れたときには
きっと
夢と希望と
あったんだろうになあ…
って
朽ちて
埃や虫
劣化
汚染
負の連鎖
捨てられなかった
おもいも
捨ててもらえなかった
ものたちも
どちらも
あわれ…
かわいそうに
って
おもう
おろか
眠れていない頭
もやもやで
お洗濯の
つづき
たてつづけに
引っかかりなのか
ほつれを見つけた
いま
わたし
捨てたらよいのになあ
と
洗った
ばかだなあ…わたし
って
ふらふらで
起きているために
お針
した
ちくちく…
ちくちく…
手縫いが
すっかり
あたりまえになった
ふつう
まとも
あたりまえ
誰とも
ちがってても…
いま
ある
生きて
いちにち
あたえられて
夜
ありがとう
と
お仏壇の
まえ
坐る
お経…
おとなえできなくなった…
波
いちにち
いちにち
波
くるなあ…
平和
祈る
ただ
一本の
針さえ
おっかないものなのに…
供養
されている
たいせつなものなのに…
平和
その道
一本
つながってくれるように…
ただ
坐ってた
ごめんなさい…
ありがとう…
無事
今日
終わっていますように
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい