シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

どこから

ネズミのニュースきいた

 

ニューヨークのネズミの被害

たいへん深刻というニュース

ラジオできいてた

 

ネズミは

衛生面も

精神面でも

生活の質を著しく低下させる

そう言ってた

 

まさしく…そうだなあ

 

ため息ついた

 

どこから?

 

いったいどこから

来たんだろうねえ?ネズミ

シーちゃん

って

 

 

どこから…

どこから…

 

わたし

って?

 

 

わたしの

かなしみ

って…

 

いったい

どこから

こんなにきりなく

かなしみ

わいてくるんだ?

って

 

 

造悪の者

おもう

自分を

 

堕ちる者なんだなあ

って

 

 

わかって

知って

為す悪とは

さらに罪深い

おもう

 

どんなに

ごめんなさい

つなげていても

 

身動きとれない

 

それ

自分に

ゆるしてしまってるんだろうなあ

 

ただ

お片付けお掃除もの始末

のほかに

 

なんにも

なんにもできないのだから…

 

まさしくの悪なのだなあ

 

 

有用生産的なことは

なんにもしないまま

できないまま

 

ただ

お片付け

 

死のお片付け

という

 

迷宮

ぐるぐるしてて

 

 

這い上がれない…

 

 

しばられてしまったネズミ…

ネズミ恐怖

 

ネズミ来た後始末

ずうっとしてるんだなあ

すっごく

非効率な

 

何度も

何度も

すこしずつを

 

迷って迷って

始末してゆく

という

 

それは

ふりかえって

おもえたことで

結果で

 

そのとき

そのとき

目の前の

ひとつ

 

一所懸命だったんだよ

パパママ…

 

 

お化け屋敷とか…

おまいさんしかできないんだぞ…

とか

 

おそれてたねえ

パパママも

 

おそれてたのは

虫ネズミ

じゃない…

 

きっと

 

 

この

いまのまんまじゃ

まだまだ

恥ずかしいねえ…

 

捨ててよいねえ

って

お仏壇のまえ

パパママに

言ってた

 

 

自分を

生きててよいもの

おもえなくなった

いつしか

それ

悪だ…

 

 

日中は

まだ暑くなる

けれど

朝晩は冷えてきた

 

夏のものの後片付けした

 

この夏

ひと夏つかった古いうちわ

すこし

破れてた

そういえば

古い扇風機は

一度つかったきりだ

 

うちわ

ひとつで

夏こしたんだなあ

って

 

とうてい

まともな

あたりまえな生活とは

言えなくとも

夏を

こえられた

 

ありがとう…

 

 

そうしなくては

生きていられない自分

 

自分なんだ

って

 

いまの

わたしだ

 

ありがとうと

お祈りした

 

 

争い

不可思議な

憎しみ

 

どこから?

 

ニュース

つらいな

 

もう

 

みんな

ぜんぶ

つらいな…

 

 

長時の苦

という

 

修証義の言葉

つきささる

 

 

過呼吸みたいな

 

くるしくなって

全身がぴりぴりしてきてしまった

いっぱい

いっぱい

食べよう

 

へんてこご飯だけど

一所懸命いっぱい食べた

 

塩分摂るのが苦手なのだ…

 

塩辛い味が好きなパパが

おいしい味つけしてある

ママのお料理に

あとから

なんにでも

 

お醤油や塩や

たっぷりかけてしまい

 

なんでもぜんぶ

しょっぱくしてしまうお家だったなあ…

化学調味料もだったよねえって

 

それで

具合わるくなるのは

わたしだけだったので

 

しょっぱいのは

苦手になってしまった

 

はかどらなかった

あれこれ

かなしみと

おもいかえされた

 

 

やすらぎ

 

安心

 

安寧

 

どこから…

 

 

地獄に

堕ちる

パパ自分で

言ってたなあ

 

お仏壇のまえに

坐っていた

 

祈っていた

ただ

祈っていた

 

そのうち

祈るのは

 

どうか

この

わたしから

 

わたし

ありき

 

つなげられて

 

ここから

 

わたしから

つなげられ

 

つながってしまう

不幸

ならば

 

どうか

 

つなげないでください

 

つなげないでください

 

 

ただ

そのこと

だけになった

 

 

得体知れぬ恐怖

 

捨ててゆくため

もの

から

 

捨てて

捨てて

ゆこう

 

生きて

 

生きるを

つなげて

 

捨ててゆこう

 

 

とはいえ

ひとりすることの

ちいささ

 

あまりの

ささやかさに

 

めまいしそうになってしまう

途方にくれてしまう…

ずっと

そうだ

 

最初

はじめ

は?

って

 

ずいぶん

ずいぶん

捨ててきたんだ

って

病みかけるほど

捨ててきたんだ

 

 

ふらふら

よたよた

 

つまらぬことを

 

這いつくばって

這いつくばって

やってるんだなあ…

ずっと

 

でも

 

こえられた

 

 

 

どうか

ここから

不幸

つなげないでください…

 

祈っている夜

 

 

祈る

 

 

 

 

無事に…

 

無事に…

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい