仏祖憐れみの余り
広大の慈門を開き置けり
是れ一切衆生を証入せしめんが為なり
お線香
信心の使い
と
曹洞宗の小冊子にある
ほんとう
そうだなあ
と
毎日
毎日
お線香たく
同時に…
安い線香すぐ喉痛くなる!
そう言って
わらってたお寺のお坊様
おもう
もう
ゆけなくなってしまってるお寺お墓
ごめんなさいって…
高い線香?
わかんないけど
なんか喉すぐに痛くならないお線香
お寺の檀家さんたちが
みんな用意してくれて
あととりお坊様の喉が
痛くなってないように…
って
ずっと
ずっと
おもう
ずっと喉痛くって
とてもつらいんだ
わたしも
シーちゃん
って
パパの痛みは
想像もできないから
ごめんなさい
ってなる
でも
パパ
ただ一度きり
痛い
って言ったきり
たいしたパパだ…
って
いまも
泣けてくる
麻薬も鎮痛剤も安定剤も拒み
ひたすら覚醒
選択して
ひたすら
姉上さまを弟を
甥っ子くんを
おまけのわたしを…
待って
待って
待ってくれていた
パパ
と
わたし
ふたり
じゃなかったんだなあ
ひとり
と
ひとり
だから
さみしいなあ…
って
パパ
言ったときに
さみしいなあ…
と
くりかえしてあげてたら
そう
いつも
いまも
おもう
ごめんなさい
讚美歌はうたってあげられたんだけど…
どうしてか
お経
おとなえしてあげられなかったなあ
おまけに
お墓参りさえゆけなくなって
ごめん
ごめんなさい…って
ぜんぶぜんぶぜんたい
祈りに
なったよ…
ごめんなさい
ありがとう…
お寺
って
誰のためのもの?
檀家さんでなかったら
お墓や位牌堂に一画なかったら
たずねてゆくこともかなわない?
そうだよなあ…
って
贅沢なことなのに
あたりまえでない
ありがたいことなのに
重荷となる
時代
どんなに
お釈迦さま
お祖師さまがた
かなしんで
いつくしんでくださってるだろう
ほんとう
ごめんなさいだなあ
慈門
こんな
悪のわたしにさえ
また
ひとつ
ありがたくしみてきてくれる
お経
こころに
いてくれてる
やはり
文あって
門
ある
門
慈門
こころに
こころにそなえられて
生まれてこられたんだ
そなえられて
あって
たどりつけた
ただ
ありがとう
と
お祈りした夜
ありがとう
太ったおかげ?
初雪の昨日
冷え込んだ今日
寒くないかも?
冬
どうこえる?
って
お布団のなか
修証義おとなえして
あったかくなるの待って
また
ママの綿入れのものたちだなあ!って
平安のむかしびとのように?
かさねて
着こんで
まがない!だなあ
パパって
冬まがないして
まがなうぞ!!
パパ
って
仕度していた
お掃除もして
ぽかぽかした
冬
着こんで着こんで
着こむこと
まがなう
と言う
こちら
そうでもしなかったら
しみでまる
つまり
凍ってしまう…
お仕度しながら
いにしえの
お坊様たちも
着こんでいたかなあと
しみじみと
おもわれて
炭や枯れ木
なにひとつも
たいせつで
たいせつで
それでも
案ずるな
という
この
いま
まかなえられたならば
案ずることはない
という
お釈迦さまの
みおしえ
よくぞ
生きのびてくれて
いまに
つながってくれたものだなあ
って
いつも
おもう
たとえ
いまに
のこらなかった宗派も
すべて
すべて
あって
いま
お祖師さまがたの逸話
かならず
慈悲
慈
あって
悪
のひと
あれば
かなしんで
かなしんで
そのひとらに
さんげしている…
おのれの到らぬために
悪をつなげさせてしまいました
と
いつくしんで
さんげして
祈ってくれている…
泣く
いつも
やっぱり
泣くよなあ
って
今日も
泣いた
ごめんなさい
って
ありがとう
って
泣いて
お掃除して
お祈りした
冬まがないの途中
どっかから
くさい?
なんか
これは…ってにおい
した
何度となく
しっかりしっかり洗濯機で洗っていたもの
なんだけど…
すててください…って
おしえてくれてるなあ
と
ごめんなさいして
捨てることに…
みずから
おのずと
たどりつく…
死のお片付け
はかどってなくて
もう
冬だ…
ごめんなさい…
平和を祈っていた
まずは
平和
かなえられるように
祈る
生きてる報告ができた…
ありがとう
倒れていないように
事故なく
大事なく
無事に
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい