跡形無く
は
とうてい
できない
死のお片付け
なんで?
どうして?
捨てられない…
シーちゃん
ってなって
どんなに
迷っても
手をかけて
救おうとしても
捨てるしかないなあ
へ
たどりついたもの
すべてが
パパママ
姉上さま
の
ものたち
がらくたしかない
わたしのものは?
こんなの
どうする…
って
もう
よいものなんて
まるでなくて…
生きる
は
わたしの
生きるは
こちらに帰りついてから
すべてが
慈悲に
すなわち
パパママ
姉上さまのおかげ
で
そうして
いま
ただ
姉上さまの
犠牲の
うえに
生きてあるのだから…
ここに
堆積してしまってたもの
朽ちかけていても
そのまま
なぜだか
手付かずになって
そのまま
朽ちる一途と
なるしかなかったものたち
それら
苦
の
形骸
と
それら
ひとつ
でも
と
ねがう
犬には
こめん
だけど…
逃げ
からの
おろか
にちがいないんだけど…
犬死に
無駄死に
いのち棒にふること
と
おおよそ
わかってる
それしか
なくて
ごめんなさい
しか
なくて
懺悔
さんげ
として
かたちとするならば
おこもりのまんまで
ひとも
世も
こわくて
おっかなくて
逃げの一方で
その
現実で
この身
この
こころに
かなえられる
さんげ
とは
朝
あたえられた
朝
いちにちの
ありがとう
からの
朝の
問い
自分への
生きていてならない
と
落ち込んでゆく
おろかへの
問い
生きたくて
生きたくてならないはずが
逃げて
生
から
遠ざかっている
おろかの
自分への
問い
まいにち
くりかえす
くるしくて
やがて
お掃除しよう…
お片付けだよ…
と
なる
でも
体調が
おかしくて
捗らなくて
ますます
くるしい
ふりかえれば
ひとつの
仮定
仮説
立て
ネズミ忌避の
いちばん有効な対策は
まずは
おいしい匂いを無くすこと
もともとご馳走食べなくて
お肉お魚をやめたんだけど
次には
芳香
ネズミも
きっと
その他の動物たちも
人間界の
人工的化学的芳香を
果実など食物として?
感知してるんだろうなあ?
って
蜂に
ならった知恵
次に蜂に刺されたら死ぬ?
かもしれないらしくて
皮膚科のお医者さんが
蜂に刺されたかったら
香水つけて芳香洗剤つかって
黒い洋服着て鶏肉のフライ食べながら
公園をお散歩したら確実に襲われるよ
って
逆説的に?
おしえてくれてたのだった
今日
とても
かなしい
いつも
かなしいんだけど…
朝
明け方
また
天国の
あの子の夢みてた
なんか
がらくたいっぱいある
いつもの古道具屋さん
ふたりでみて笑ってた
おもしろい時計をみてた
やっぱり
買わなかった…
いっしょに買った作業ズボンは
男物で
おしゃれ着になって
ぼろぼろまでずっと着てたんだよ
もう
とことん着て
もうなくなってしまったよ…
みてた?
ずっと
いっしょに
歩いてくれてたかなあ…
って
いちばん
いっしょに
いてほしかっただろうときに
いっしょにいてあげられなくて
ひとりにさせてしまって
ごめんなさい
と
お掃除だけでも
と
ふらふら
お掃除した
壁も
みんな
手のとどくところは拭く
ネズミにも
蜂にも
仮説と
逆説のアドバイスは
効いてくれてるようで
ネズミ屋敷
だけは
ならなくて
すんだ
ただの
一匹も
殺していない
毒も
仕掛けていない
不気味な
きもちわるい臭いも
消えてくれた
姉上さまの
たいせつなものたち
とりあえず
まもれた…
ありがとう…
パパママ
姉上さまの
苦
が
積み重なってしまってる?
と
おもってはいても
そのときには
手をかけてあげられなくて…
真剣に
必死に
あのときに
手をかけてあげられてたらなあ
と
ずっと
おもう
おそくても
もう
おそくても
死なねばならない
いのち
なのだから
せめては
ネズミが
来なくなってくれたこと
だけでも
さいわい
ありがとう
寒くなるのに
ひとりのため
暖房を?
って
おもうだけで
かなしい…
くるしい…
犠牲のうえに
生きてるんだ
ひとり
生きてけないいのちに
いのちを
わけていただいてるんだ…
って
ごめんなさい…
ありがとう
食べる
という
いのちつなぐこと
貪ってならないよ…
ただ
ありがとうだよ…
って
言い聞かせてた
おそくても
死のお片付け
たとえ
死のちかくに
たどりつけた
としても
そうして
生きるしか
生きてゆくこと
できない
よわさ
苦
もって
たすけ
もとめ
たずねては
いけなくなってしまったらしい
お寺さん…
お経
知らず
おとなえしてたのは
生きているひとには
たすけ
もとめられず
生きていないものへ
みほとけへ
お祖師さまがたへ
すがるようにして
苦
さらけだして
たすけて…
っていう
そういうことだったかなあ
と
お仏壇のまえ
また
ごめんなさい
ばっかりになって
お祈りしていた
戦争が
激化してゆく…
おそくても
おそくても
どこかに
ひとすじ
ひかり
さして
せめて
立ち止まる
一歩
踏みとどまる
だけでも
祈った…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
ニュース
すでに
たえきれなくて…
よわくて
逃げてて
ごめんなさい
祈る
言葉を
尽くさなくてならなかったのに…
ごめんなさい
さんげ
おそくても
ずっと
つなぐ
祈り
つなぐ
ごめんなさい…
ごめんなさい…
ありがとう
いま
無事に
ただ
無事に
倒れないように
生きていてくれるように…
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい