シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

憑み難し

あるひと

とは

 

この

一所懸命な

無学無為の

このひとだ

って

 

そう

会うたび

おもわされるひと

ある…

 

ほぼ見知らないひとだ

おばあちゃん?様であるけれど

少女?

お酒につよくて

 

お酒のむのを

唄をうたうのを

生きるたのしみとして生きてる

それらを

かなえてくれる

お仕えしている女性を

たいせつにおもって尽くしている

 

お仕えした女性と

そのご家族に

娘のように

家族のように

たいせつに

たいせつにされているようだ…

 

 

ないなあ…

シーちゃん

って

ごめんなさい

って

 

ただ

迷惑かけるばかり

ただ

くるしめてゆくばかり

ごめんなさい

って

 

寒さにも

まけて

起きられなくなって…

ごめんなさい

ごめんなさい…

 

 

徳ある

市井の菩薩さまみたいなひと

なぜだか

助けの声

かけてくれること多くある…

 

内気

臆病

 

おろか

 

やんわりと

かならずや

おことわりをしてしまう…

 

ただ

ひたすら

ありがとう

つたえては

 

お声がけに

しあわせなきもちになりました

がんばって無事にいたいとおもいます

どうか

お元気で

 

その

邂逅

それで

おしまいとなるのは

なんの不思議もないのだから

知っているから…

 

今生のお別れみたいに

ていねいに

ご挨拶して

しっかりと

お辞儀してる

 

 

無常

憑み難し

 

 

くるしい

 

くるしくて

 

修証義総序

くるしさに

お布団のなかに

くりかえしていた

 

くりかえして

くりかえして

さんげして

 

ようやく

ようやく

 

生きている

となって

 

生きていることの

申し訳なさ

ただ

ごめんなさいと

謝っていた

 

 

生きて

あたえられた

この

ただ

今日を

 

いちにちを

ただ

生きよう

なった

 

お仏壇に

ご挨拶した

 

ありがとう!

起こしてくれて

ありがとう

 

お水

お茶

お花たちの水かえして

 

ありがとう

すわる

 

ただ

ありがとう

なっていた

 

 

その

無学無心の

その女性は

苦労してきたのだろうなあ

おもってた

 

年齢的におもうならば

父母とはいえぬような

パパママのことさえも

 

親みたいにおもってた

いつでもやさしい

声がけしてくれて

ありがたくて

涙でた

って

 

死を

悼んでくれたのだった

 

いまは

たまに出会うわたしを

気にかけてくれていたと知った

 

あんだの顔こ見で

さっばりした

って…

 

帽子マスクのわたしを

わかってくれてた

 

 

ひと

ひとと

しか

生きられない

 

けれども

 

ひと

ひとの

こころ

 

ひとのなせること

 

ひとの

手に入れたとおもうもの

 

目にみえて

あるいは見えず

あるとおもうもの

すべて

 

すべて

無常

 

ひとつとして

憑む

たのむこと

かなわない

 

 

なにか

えられた

そう

おもい込んでしまえば

 

ひと

むしろ

むなしさ

募り

 

それでも

なお

 

その手に入れたと

おもうもの

信じ込もうとして

 

たのもうとして

 

まるで

憑依

のような

 

その

闇の

刹那

きて

 

みずから…

 

そのようになってしまうのだ

 

浄土宗の

お坊様が言っていた

 

 

こころ

くるしく

痛んだ…

 

 

わたしは

おろかで

なにひとつ

手にしていない

その

おろかな

幸運よりも

 

友は…

 

天国の友らは

努力して資格をえて

これから

という

ときの死を

あたえられて

 

若く

突然の

死をむかえてしまった

 

ただ

因縁

おもい

 

究め尽くす

なんて…

果てしなく

おもう

 

ただ

修証義

おとなえしている

 

今日

ただ

申し訳なさに

のみこまれて

 

ただ

お仏壇のまえにいた

 

お茶を

お線香を

つなげて

 

つなげていた

 

明け方の夢

こわかった…

夢にいて

 

土下座して

謝っていた

 

謝っていた相手は

 

パパ

 

パパ

猛烈に

怒っていた…

 

生きていたうちに

ただの

一度も

怒られたこと

ない

 

手をあげられたことはもとより

一度さえ

怒られていない

 

パパ

激怒していた

 

そうして

わたしは

 

土下座

あの

天台の

五体投地のようにして

 

土下座して

 

ただ

謝っていた

 

 

ごめんなさい…

 

ごめんなさい…

 

 

寒くて

ただ

生きているようになってたけど

 

今日

いま

ありがとう

 

ただ

ありがとう

 

お祈りしていた

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

 

記憶

あやしくて

 

昨日の閻魔王の掛軸の話

掛軸は

そのまま

閻魔さまで

 

遺偈

 

おもいはかったようだった

 

のこされる

僧たち

あわれに

自分のようなものを

たのんでくれたろう僧たち

おもったことだろう…

 

 

閻魔王からの

手紙として?

阿弥陀さまへの手紙だ

お浄土へと

ゆくにふさわしい?

ゆるしてやろう

むかえを

という

そのような手紙に

かえたようだった

 

 

福田行誡さま

まったく

知っていないけれども…

 

浄土宗のお坊様だけど

 

まったく

道元さまと

その

遺偈と

同様の

 

悪の

地獄へとおちいるひと

さえも

救うと

 

われも

ゆくよ

と…

 

 

パパ

おもってたら

 

みつけられた

 

 

あの世

にまで

 

怒らせて

 

かなしませて

 

ごめんなさい…

 

ごめんなさい…

 

 

ありがとう

 

いちにち

生きていた…

 

 

ありがとう

 

 

ただ

無事に

 

無事に

祈ります

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい