いちばん
は
いちばん
たいせつなものは?
いのちなのか
健康か
自分なのか…
激甚災害…
圧力…
報復…
ああ
ニュースはもう限界
たえきらないんだなあ…もう
と
ラジオ消した
それから
いま
ただ
生きてられるように
また
うごいた
うろうろ
うごいた
世界がぜんたい
平和でなくては
個人の幸福は無い
という
宮澤憲治の言葉
清廉な
一心の
祈り
いつも
おもう
ウクライナから家族と避難したのち
日本にただひとり残る決心をして
平和のために活動しながら
学ぶ男子学生の言葉と
かさなっていった
核は
いらない
ひと
ひとと
しか
生きられない
平和
たたかいでは
かなえられない
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
その青年の三年
このわたしの三年
ともに
祈りと
あって
なのに…
自分のよわさ
無為
無能
ただ
詫びていた
恥じていた
ごめんなさい
つなげていた
いま
さいわいのすべて…
ありがとう
って
お仏壇のまえ
ようやく
すわった
寒のもどり
とても寒い
ようやく
とじたしもやけ
また紅く腫れて
じくじくしてきた
氷のような
冷たい手足
夜
こらえきれなくて
ありがとう!って
オイルヒーターつけた
ありがとう…
能登半島地震から
灯油ストーブが
ますますこわくなった
どうして
こわいもの
ばかりが
ふえてくんだろう…
ここは生家
でも
おねえちゃんに
住まわせてもらっているお家
捨てて身軽になって
きれいにお片付けして
そうして
いったい
どこへ…?
どこにもゆけない自分に
ゆくところあるのかなあ
ぼんやり
おもった
死のお片付けと
ほんとうに覚悟しないといけないのに
もの始末も
もの捨ても
わたしにとっては
体力気力が相当に
いるんだなあ
捨てられないもの
たくさんあるなあ
捨てられないわたしだなあ
眠れていない頭は
ずうっと
ぼんやりしている
こわさ
ばかり
ふえる
いちばん
って
ママの
おしまいまで
消えなかった言葉の
ひとつ
ママ
おばあちゃんの病のおしまいに
おばあちゃんの
いちばんだいすきなひとになってくれた
おばあちゃん
ママのほっぺたやおでこ
やさしく触れてくれてた
おもいかえす
おばあちゃん
しあわせ
って
けっして
かわいそうじゃなかった
と
そう
おもえる
ママ
パパとドライブしてるとき
いちばんいい
と言ってた
ただ景色をみていると
きもちさっぱりして
いちばんいい…って
パパとママと
温泉やお買い物がてらのドライブ
窓のそと
流れてく景色
いちばん…
山にゆく
山にゆく
病室で
くりかえしたママ
あれ
そのことだったかなあ?
って
お祈りした
病院…
歯医者さん…
死のお片付け…
捨てられないものたち
身動きとれないわたし
ぐるぐるしてしまった
ただ
うろうろしていても
うごけ…
うごいてたら
生きてられる
って
うろうろ
ふらふらでも
うごいてたら
どう捨てよう
って
悩んでたものの
案
始末の仕方
うかんできたんだけど…
置き場所も
体力気力も
なかった
ごめんなさい…
生きて
食べられて
今日は
いまは
生きている
ありがとう…
夜
しずかに
終わって
こえてゆけるように
明日
かならず
あたえていただけるように…
無事に
無事に…
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい