シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

犬死に

 

いのち

そまつにしているのか…

 

このままでは

犬死にか

 

眠れなかった

 

こわい理由を

こころの

からだの

いま

さぐってもらうのにも

 

身動きとれない

このいまを

 

抜けださなくてならないんだなあ

 

外が

ひとが

こわくなって

 

病院へも

ゆけなくなって

 

お片付けさえも

ままならなくなってしまった

 

お経も

おとなえできない

していけない自分

とおもう

 

また

お彼岸…

 

懺悔文

くりかえした

ただ

ただ

 

くりかえした

 

我昔所造諸悪業

皆由無始貪瞋痴

従身口意之所生

一切我今皆懺悔

 

 

お彼岸

 

ひとを

生死に

 

生と死の

境へと

こころおごそかに

近づけてくれるはずの

節目

 

それなのに…

 

お寺

お墓

ゆけなくなってしまった

 

ごめんなさい…

 

なんにも

なんにも

ひとのように

あたりまえの

ひとのように

 

なんにも

できなくなっていて

 

ごめんなさい

 

 

そのようなもの

お仏壇のまえに

祈っていること

 

ごめんなさい

つなげて

すわる

 

けっして

いのち

そまつにしようとは

おもってはいないのです…

 

ゆるしてください…

 

ごめんなさい…

 

つたえて

つなげて

懺悔文

くりかえした

 

 

寒い寒い

お彼岸

 

よきひとら

 

お寺へと

お墓へと…

 

おもっていたら

 

パパ

どんなにか

立派なおしまいだったかなあ

おもいかえされて

 

胸がつまった

 

お昼頃

ラジオつけたとき

偶然きいたこと

パパと

かさなっていった

 

お笑いが大好きなお父さんが

病にあって

いっさいなにもみれなくなって

たったひとつ

関西の喜劇の

お笑いのお芝居のような

あの番組

だけはみれたって

 

笑って

泣いて…

 

泣きながら

笑ってくれた

って

そして

 

その娘さんは

それまで積み上げたもの

活かして芸にして

お笑い芸人さんに…

 

よい

うるわしい

お話だった

 

 

パパ

おしまいまで

なんにもみず

なんにもきかなかった

 

それでも

 

わたしたちを心配してくれて

 

ねぎらってくれて

 

たくさん話してくれて…

 

 

はげましてくれて

旅立った

 

弱音?

こわい言葉も

吐いたんだけど…

それらを

しっかり

うけとめられなかったわたし

まだ

後悔のような

 

ごめんなさいばかり

のこってるんだけど

 

おっかないこと言う

パパ

こわくて

 

かなしくて

 

パパ

よいお父さんだよ

パパはパパだよ…

いまもパパで

かわりないよ

わたしパパが大好きだよ

ママも…

おねえちゃんも

パパが大好きだよ…

 

怒ってるみたいに大声になって

泣きわめいてるようになって

ねじふせるため

みたいになって

 

勝手に

わあわあ言って

 

勝手に

泣いて…

 

 

こわいのは

 

パパだったのに…

 

ごめんなさいしていた

 

 

そのあと

歌をうたってあげられた

 

讃美歌ききたい!って

言ってもらった

 

おい!おまいさん

人生に無駄なことはひとつもないぞ!

 

そう

言ってもらった

 

 

無駄はない

 

意味なんてなくても

ねうちもなくても

無駄じゃないんだ

そういうもんだ

という…

 

 

悪あがき

 

犬死に

 

お彼岸に

おもうこと

じゃないなあ…

パパ

こんなわたしだよ

 

だれとも

うまく生きられなくて

 

ごめんなさい

 

ごめんなさい…

 

そう

おもっていたら

 

単独登攀に挑んで

山に

ひとり

果てた

アルピニストの言葉

 

うかんで

 

さがした…

一所懸命

さがした

 

 

死というものを恐れすぎて

生に執着しすぎて

そのとき能力を最大に発揮できないまま

死んでしまったら

犬死にである

 

自我を捨て

無我の境地で登攀をする

これが単独登攀ではないかと思う

 

 

 

なんだか…

おさとりだなあ

 

自然と

ひとつ

となる

 

生と

死の

境で

 

とけこんで

 

ひとつ

となる

 

 

なんにも…

わかっていないなあ

 

ただ

生きて

 

 

起きられた

シーちゃん…って

また

夜こえられた

って

 

早朝

眠れないまま

 

また

すわっていたけれども…

 

 

いたたまれない

 

申し訳ない

ただそのおもいに

のみこまれてゆくばかり

 

また

ただ

うろうろ

うごいて

 

うごいて…

 

 

ひと

よきひと

 

すべて

ひと

 

よきひとと…

 

祈っていた

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

 

手も足も

つめたくて

痛いほど

つめたくて

 

寒い

お彼岸

 

 

無事に…

 

無事に…

 

 

よい言葉

うかんでくれなくても…

生きてる

あたえられた

いちにち

 

いま

 

ありがとう

生きてると

 

ここに

つたえる

しあわせ

 

ありがとう

 

 

そうして

 

やっぱり

 

やっぱり…

 

ごめんなさい…

 

 

倒れていませんように

 

無事にいてくれますように

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい