逃げて逃げて
逃げて
逃げても
生きるため
ただ
いのちつなげるため
それだって
いまあるからこその
ただの
結果でしかなくても
いのち
いきもの
地べたが危険ならば
飛んだり潜ったり泳いだり
それ
かなわないもの
絶えていたり…
いま
ある
夜こえられた
ありがとう
と起きられた
ありがとうと神仏のお仕度した
すぐに
ふらふらだなあ…って
寒いなあ…ってかなしい
かなしくたって
生きていたんだ
ありがとうってなる
ありがとう…
朝にはふっくら大豆を
それから発酵小豆ご飯
神仏におそなえした
お菓子無くって
ごめんなさい…
お釈迦さま
おうまれになった
ありがたい
今日
パパのお誕生日おもってた
おしまいのお誕生日おもう
それから
パパをうんでくれて育てられず
旅立った
おばあちゃんを
パパにも歌うたってたから
おしまいのお誕生日には
ハッピーバースデー
ずっとうたってた
泣かないように
ふざけつづけてた
おねえちゃんが買ってくれたプレゼント
おねえちゃんとふたり悩んで選んだなあ…
おい!面倒でもおまいさんに洗ってもらってから着るぞ!
って
ありがっと!
って
ハッピバースデーのたび?言ってたパパ
にこにこのパパ
面倒でも
とか
ありがっと!とか
おしまいまでそんなパパだったなあ
ありがっと!
パパ
あのときのTシャツ
きれいなまんまのこされていた
知ってるね…わたしが着たんだよ
ごめんよ…って
ぼろぼろまで着て着て着つづけて…
おしまいはウエスにして使ったよ
もう無いよ
ありがっと!
たったひとり
自分のために
ふざけてみた
お釈迦さまのお誕生日
もう虫が迷い込んできた
逃げてきた個体
よわいのだ
ひとりぽっちの
群れのない個体
お家のなかだよ…迷子だねえと
自分を落ちつかせる
虫ネズミこわいのだ
こわくて殺せない…
迷子はおそらくは
どっかなんかの影響で
どっか壊れ誤作動してしまい
群れにいられずに逃げてくる
逃がしても
いのちつながってくれない…と
知ってるけど
外ならば
餌?に?土に…と逃がしている
加茂川にすてよ…の
あのお祖師さまの
お言葉や
胸いたむ
つぶれてしまいそうになる
いのちおかえしの儀式
チベットの
鳥葬のことや
おもわれるのだ
痩せた母親と
痩せて
ちいさな
もうつめたい娘と…
ただふたりの写真
おもってしまったり
いにしえは
お墓に骨はなかったとか
ママの納骨も
逃げてしまった
お寺お墓にゆけないわたしになってしまった
いま
いまきりの
悪のわたし
どこにもゆけない
は
ただ食べる
そのためのもの得るため
だけに
ゆく外
その
たった
一歩
命懸け
こわい…
ぎりぎりまで
一所懸命お経おとなえしていたり
お針がかなえられていたときには
ママののこした古着物をほどいて
巾着をちくちく縫って紐を付けて
巾着ポシェットにして
ママできた…!ってなって
いっしょに来てね
って…
ばかなのか…
おろか
よわい
つよく…?
前を向いて…?
ひとと
つながって…?
そこかしこ
つながれ…つながれ…
ごめんなさい…
生きていないものたちならば
もうこれからこれ以上死なないから安心
って
養老孟司さん
そうして解剖学者になったという
ほんとうは虫が好きって
友である中村哲さんも…
解剖
たとえ
処理処置してたとしても
はたちやそこらのひとたち
正気たもてるのか…って心配する
ママはママだった
そのままだった
ママには処置清拭してあげた
ひとり添い寝してお話していた
ありがとうと
ずっとさすった
知らないひとなら
どうなるの…
どうするの
と心配する
こえられなかったひと知っているのだ
いまも
祈っているんだ
本に
偶然に
知ったこと
解剖のこと
その見知らない
もう生きていないひとも
かつて
生きて
一所懸命生きていて
そのたったひとつの
いのちを生きて
いま
ここにいてくれる
たったひとつの
いのち
そう
ありがたく
おもわれたら
お名前
しっかりこころに刻んでいた
お名前をこころに呼んでいた
生きている患者さんのように
と
精神科医になったひとの本読んで
知らされた
そっか…って
ありがとうとなった
ひと
は
ひと
いのち
は
いのち
つながる
とは
ただ
そういうことだろうか
お釈迦さま
と
すわった
よわい
おろか
逃げて
逃げるつもりもなく
逃げて
逃げたくなくても逃げてる
そうでしかないんだろう…
ひとりぽっち
まったく悪
自業自得
それら
よわいとも
おろかとも
言ってならないなあ
悪のものわたしにさえ
お釈迦さまのご縁
あった
つながってくれていた
ただ悪
智慧も徳も
まったく
無い
これからも
えられるはずもない
身動きとれないひきこもりの
悪
いま
なのだけれども…
お釈迦さまの
みおしえ
生きた
姿
おもい
生きる
生きてこられた
おねえちゃんの慈悲のおかげで
生きてこられた
ありがとう
ごめんなさい…
お釈迦さま
お祖師さまがた
ともしびと
えらばれて
智慧ある
徳ある
祈るひと
祈ってくださっている
すべてのひとたち
ありがとう
ありがとう
つなげてた
すわった
パパママ
ご先祖さま
おねえちゃんにも…
ごめんなさい
ありがとうと
お仏壇のまえ
すわらせてください
と
すわった
ありがとう
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
灯されて一等のひと
祈る声
釈迦の産声
南無阿弥陀佛
逃げ逃げて
飛ぶも潜るも無く逃げて
いまよいのちよ
南無阿弥陀佛
ありんこならば…
群れをはぐれた個体が
ちがう餌を見つけたり?
なんであれ
争い
殺しあうもの
ひと
のみ…
死
必然
同時に
生きる
必然
生
老
病
死
だれにも
ゆく道が
あたえられて
そなえられて
ある
いま
生きて
ある
いま
ありがとう…
よわってて
かなしくて
こわくて
ただ
こわくて
病も
逃げて…
ごめんなさい
いのち
それでも
ありがたい
いま
ありがとう
ごめんなさい…
無事にいてください
夜を
こえられて
無事に
かならず
無事に
明日
つなげていただけるように
無事に
かならず
めざめられるように
お祈りしています
倒れていないように…
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい