うわっ!と
めざめた
しばらく激痛に耐えてた
ああ…生きてる
とおもった
すぐ
ありがとうと
南無阿弥陀佛
ある同情心を
おもいかえしてた
それから
パパママありがとう
おねえちゃんありがとう
いつものようにおもって
目をつむって
お念仏してた
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛…
そっか…
となった
わたしにも
たったひとつ…あるんだったねえ?パパママって
たったひとつ親孝行といえるもの
わたしにもあるんだった…って
パパママの
かつての言葉たち
こころにきく
朝
おい…おまいさん
親より先に死ぬんじゃないぞ
それだけで親孝行なんだぞ…
親より先に逝ってしまって
親もこどももかわいそうだ
ずっとおもって祈ってゆけば
ゆくところにかならずゆけるんだよ…
友らの
かなしく若い旅立ちに
パパママがわたしに言ってくれた言葉だ
ふたりとも
わがこと
わが子のようだった
こころからの同情とおもわれた
ありがとうと
起きて
お祈りのお仕度した
ありがとう…
朝の激痛は…
舌
べろを
噛んだのだ
忘れたころに噛んでは
激痛に飛び起きてるのだ
食い縛りなんだろうけど
マウスピースは無理…
一睡もできない
おもいかえしてた
ある同情心というのは
パパママの言ってくれた
友らとその親たちへのそれではなくて
わたしが食い縛りからべろを噛むことへの同情心だ
ひとりは
おねえちゃん
もうひとりは
おねえちゃんの紹介してくれた歯医者さん
わがことのようにおもいやりの言葉
それぞれかけてくれてた
歯医者さんは
リラックス!
リラックス!って
肩をぐわし!と持って?
文字通り肩を持って?
味方だよって言うようにして
マウスピース提案してくれた…使えないんだけど
男扱い?
されがち?なわたし
スキンシップめちゃくちゃ苦手だけど…
嫌じゃなかったのは
こころからの同情と
つたわってたからだ…
ふたりに
ごめんなさいして
のろのろふらふら
起き上がって
うがいした
血が…
べろ
全身筋肉痛も…
背中がことに痛む
うがいで後ろにそっくりかえりそう…
また
生きてる…
ありがとうって
ありがとうおねえちゃん
先生も…
べろも…
反射神経も…
ってなってた…
噛んだ部位や強度によって
反射が起きてしまってたら…
おねえちゃんと先生が心配してくれたことだ
生きてる…
ありがとう
あたらしくお茶をすった
一所懸命すって
お供えした
お祈りした
神さま
ほとけさま
パパママご先祖さま
おねえちゃん…
ありがとうした
痛みと
いちにち
ママ信心深いひとだった
神仏のすべて信じていた
ただ一心に
ひたすらありがたく
お祈りしていたと
そうおもわれる
カミサマ
だけは
占い?系だった?
わからないけど…
ママ
カミサマ信じてた?
って
もうお浄土のママに時々きく
そのたび恐山おもう
でも
恐山のお寺さんは
イタコさんたちと一切関係は無い
もしも恐山で修行したというならば
イタコさんがお参りに?一所懸命通った?
そういうことらしい
カミサマとは
こちらでは
イタコさんにちかいひとのこと
恐山にはいなくて町に住んでて
ふだんはふつうにしてるひと
なのだけど
そんなカミサマたちのお家には
仏間のような祈り部屋があり
そこで霊や障りの物の気やら?を
カミサマのお経や祝詞や呪文で?
おろしてくれるひとたちのこと
おりてきたらしい最初はだれかわからないひとに
カミサマを相手に問いかけるのは依頼者がしてる
ママに連れてゆかれたことあるわたし
内科の病気のお祓いのため…
まるでフシギな問答
しばらくつづくと
あ…!ってなるのは
かならず依頼者のようだった
だれそれですべ?とか
こちらの言葉で
なになにさんですね?
と
かならずなるようだった…
そっからは
どうして障りとなってるのかとか
カミサマも依頼者も泣きながら?
同情や感激や
再会の歓喜や…
おもしろいとも言えなくもない?
わたしは必要とはしないけど…
病ならば
そののち
お医者さんが明らかにしてくれて
軽快していったけどママはきっと
半分はカミサマのお祓いと信じてた?
お寺さんの和尚さま
いまの和尚さまの
まえの和尚さまで
このイタコさんのような役割を
ごく自然にしてくれていたのだ
お経をあげてくださったあとに
親しく雑談してくれて…
まるで親戚のおっきなおじさん?のようで
和尚さまが気づいて言ってくださることは
家族のそのときどきの
悩み苦しむこと?
だったりして…
どうしてイタコさんだったんだろう…?ママってなってたら
また
ああ…ごめんなさい…
ごめんなさい…って
お寺お墓ゆけなくて
病院も
歯医者さんもゆけなくて
なにもかも
おっかなくなってしまって
ごめんなさい
って
ごめんなさい
ありがとうと
お祈りした
べろ痛くて
ぬるいお茶を飲んで
いっしょに飲もう
と
おとりかえして
夕方まで
痛むべろと背中と
全身筋肉痛と頭痛と
ただすわって
お祈りした
ありがとう…
ごめんなさい
平和
かなうように…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
霊山よ
釈迦弥陀みなとあらはれよ
父母やをるかし
南無阿弥陀佛
お浄土は
ひとつ
なんだけど
ひとつじゃない…
西方の極楽浄土
釈迦如来の
霊山(りょうぜん)浄土
ほかにもあって…
みんな
信じる
けど…
ゆけないなあ…って
ごめんなさいと
ありがとうと
信じてる
みんなに
わたしのほかは
すべてのひとに
かならず
ゆきついてほしいんだ…
お山
こちらの御山
御山を見るとき
手をあわせるんだけど…
ママが
おしまいに向かって
しきりに
山にゆく…わたしは山にゆく…って
言葉
くりかえし
のこしてくれてからは
御山信仰?
山は
高きところ
御山
霊峰といわれてて
ママおもい
パパおもい
ご先祖さま
神仏おもい
手をあわせている…
外…
病…
病院
なさけある
やさしき歯医者さん…
冷蔵庫…
いっぱい…
いっぱいの
ひとつ…
とおくて
途方もないみたいで
ごめんなさい
ごめんなさい…
ごめんなさい…
ごめんなさいパパママ
おねえちゃん…
生きて起こしてもらえたよ
めざめさせてもらったよ
ありがとう…
パパママのいう親孝行ならば
親孝行もうわたし
たった
ひとつ
かなえてもらったんだ
ありがとう
ごめんなさい…
ほんとうただ生きてる報告だなあって…
ありがとう
って
つたえられた
ありがとう…
お祈りしている
夜
ただ
祈る夜
夜も
昼も
外も
ほんとう
こわくて…
それでも
生きて
めざめて
起こしてもらえた今日
ありがとう…
ごめんなさい…
夜
しずかな
平和な夜となってくれますように…
夜
かならず無事にこえられますように
明日
生きてめざめられて
かならずつなげていただけますように
倒れていませんように…
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい