雨音
一瞬
止んで
鳩…?
救急車…
遠くで
けたたましいのは選挙…?
雨の切れ間に
鳩が鳴いて
また雨
うん…耳
ありがとうだよ
まだなんとかきこえてる
ほんとうありがとうだねえ…シーちゃん
と
ごめんなさい…と
すこし横になった
南無阿弥陀佛
くったりかわいそうなお花
お水何度もかえてもすぐに傷む
もともとよわいこだったんだねえ…と
ありがとうと
くりかえした
昨夜のうちに
どこもみんな混沌となってしまってる
多すぎるものたち
多すぎる本たち
知らされた
捨ててしまうのがよいと
わかっているものたちなのに
工夫して手をかけて
捨てるしかなかったもの
その傷んでないところと
パパの残してた荒板とで自分で作った本棚
救おうなんて
必要なものの代わりにしようなんて
いつもかならず代わりにならず…やがて
捨てねばとなるんだ
集めて広げてしまえば
ものすごい多さとわかる
こんなくりかえしだなあ…
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
食べられて
生きている…
なんにも捗らず
なんにもできず
ごめんなさいしかなくても
食べるも過ぎて
ふとっても
食べられた…
いま
ある…
ありがとう
南無阿弥陀佛
冷蔵庫
必要だ
生きるためだ
生きているありがとうと
生きていてごめんなさいと
生きている自分の愚か悪を
壊れた冷蔵庫にも知らされてゆく
使われないまま古くなった冷凍庫
最後の手段?
でも…でも…
その消費電力の大きさに
試し運転もできない…
そういえば…
てづくりきな粉アイスもつくってた
スイカも一口に凍らせて
大麦入り甘酒も凍らせて
ちょっとずつ食べてたっけなあ…
あまりの混沌ごちゃごちゃに
またかたまってしまって
なんにも考えられなくて
あちこち動かしてみても
無用のものは無用
救えなかったんだ…って知らされ
しょんぼりした
欲しかったものは…
ちいさな文机
ちいさな本棚
大きな卓あるんだから
買うこと無いんだけど…
いないひと
見えないもの
聞こえないもの
孤独
ひとりぽっち…
見えぬ聞こえぬものと
こころに棲むものたちと
いるんだなあ
愚か悪わたし
見えぬ聞こえぬわたしだ…
生きているひと
生きていないひと
こころに
きざまれたひと
いっしょに生きてくれてる…
ありがとうと
お祈りした
無力
無能
ただ
ごめんなさいとなる
いま
ただ
いまきりの
いま
有り難い
有り難くて
申し訳ない…
ありがとう
ごめんなさい…
南無阿弥陀佛
眠りも
なにひとつも
へんてこりんになって
どこにもゆけなくなって
ただこわくて
いよいよ有り難いのに
ただ有り難いのに
ただひたすら
ごめんなさいって生きている…
こわくて
なにがこわいかさえ
わからないほど
こわさにつながって…
こころにしか
つたえられない自分になってしまった
申し訳ない…
ごめんなさい…
おねえちゃんに
お仏壇のまえ
ごめんなさいしている
パパママに
ご先祖さまたちに
ごちゃごちゃ…ごめんなさい
どうしてよいか
わからなくなってた
生死
しょうじ
生きる
を
ただ有り難いものと
おしまいへとゆくこと…
いま
ある…と
ひとつ
つなぐ
祈る
祈らせてください…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
月沈く涙の海のひとつ法
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
つきしづくなみだのうみのひとつのり
なむあみだぶつ
なむあみだぶつ
見えぬ聞こえぬもの…
月
水に
うつるように
海も
しずかに
地も
しずかに…
雨
やさしく
うるおうように…
いま
おだやかないまでありますように
つなげられて
ひとつ
あかり
こころに
見えてくれますように
声
まことのこころの
声となって聞こえてくれて
とどけられるわたしとなれるように
ごめんなさいと
ありがとうと
祈る夜
ごめんなさい…
ありがとう
しっかり食べて
お水も牛乳も飲んで
倒れていませんように
無事にいてくれますように…
夜
こえて
かならず
こえられて
明日
無事に
めざめられて
いちにちあたえていただけるように
祈ります…
無事
祈っています
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい