おんなじこと言ってた…パパ
そうだ
みんな
犠牲者
そうして
加担して
罪を犯さなくては
生きてゆけない
戦争
南無阿弥陀佛
無慙
仏教の言葉だよパパ
ママ
シーちゃん
おねえちゃん…
おはよう…生きて起きられたよ…
ありがとうだよ
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
お念仏
つなげて
やっと夜の明けた頃
すこしうとうと
まもなく朝
ありがとうと起きられた…
ありがとう…
ありがとう…
ごめんなさい
南無阿弥陀佛
パパとおんなじこと言ってくれていたひと
僧では無いけれどお寺さんで修行したひと
僧
まさしく
そのあいだのひと
お茶の道の宗家だったひとだ
もう
お浄土…
生きるも死ぬも無慙なものです…
いつも
泣いて
ずっと
伝えてくれていたひと
修行していたお寺さんは聖道門の曹洞宗
ああ…お寺お墓
仏教徒として生きる
その生きる道さえ
かなわないわたし
ごめんなさいする
一切他力に慈悲に
いのちつなげてもらって
おねえちゃんのおかげで
生きていて
身動きできずにいて
ただ
生きていて…
いっぱい食べてしまうわたしの悪
また
そこから
つながる
ごめんなさい
悪
罪
恥じる
ここまでの罪
そしてこのいまの罪
ごめんなさいと
お念仏と
生きていられる
ごめんなさいしてゆくことに
生きていられる
それでも
いっぱい食べて…
恥じる…
ごめんなさい
恥じて
わびる
わびても
足らない…
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
尼僧堂にも
いじめがあると
笑っていた尼僧さま
永平寺の修行は二年か三年
やがて終わるから堪えられると
笑っていたお坊さま…
いじめと言って
世の中も厳しいと言っていた
終わりがあるからと言っても
終わってからも一生修行と言っていた
南無阿弥陀佛
ごめんなさい…
生きる
は
そうして
あちらも
修行
夏の終わり
都会も
田舎も
ちいさいひとたちが…
いちにち十人だって…
パパ
ママ…
よくちいさいひとたちには
だれにでも笑って声かけて
褒めていたなあ…って
ありがとう
ごめんなさいした
今日はみんなだいすきな小豆お供えした
精進小豆?うっすら発酵
米麹もお米だなあ
食べてないと
消えちゃう…
飢えるひと
祈っていて
いっぱい食べていて…ごめんなさい
それで
つなげてもらっている
いのち
罪深いいのち
一切他力のいのち
パパ…
修行している
ママも
あちらのひと
みんな修行していてくれている
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
永平寺のように…?
一切ごみは無いように
食べられるところはぜんぶ
食べられるようにして食べ切るんだ
ひとも
食べものも被爆した
かぼちゃや…残っていたものに
さらに内部被爆しても食べたという
特攻となった宗家だったひと
免れて
生き残った
お前ら
どうせ死ぬんだからと
特別なものも与えられたって
無慙にも死ねませんでしたと
無慙にもみんな死にましたと
嗚咽していた
パパ
戦争には行って無い
こちらは田舎だけど
田舎もどこも軍事の要衝とさせられた
語り継ぐひと
もういない
戦争
もう
終わって
無くなって…
たえ切らなくなったニュース
おっかないんだけど
こらえよう…こらえよう…って
追っているよパパ
仏教寺院
加担
すこしも
ゆるめられたんだろうか…
天皇陛下は
生きた神と奉られ
神社は宗教にあらずと
免れられたという
キリスト教会は
敵国宗教とされ
加担せずには残る道が絶たれて
飛行機のため多くの献金を強いられたという
謝ったのは
謝罪ができたのは戦後ずっと経ってからだ
仏教寺院は…?
わかっていない
馬鹿だ…ほんとう
おかしくないとこ
無いんだけど…
祈らせてください
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
堪へ難し絶たる命ぞ無慙なり
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
たへがたしたたるいのちぞむざんなり
なむあみだぶつ
なむあみだぶつ
生きて
生きていて…
生きているきりの
いま
食べられたこと
ありがとうする
いま
ただごめんなさいしている
いま
倒れないように
なんでもなんでも食べて
生きていて
いっぱいお水も飲んで
生きていて
夜
しずかに
しずかに…
かならず無事に
こえてゆけるように
明日
かならず
無事にめざめられて
かならず
あたえていただくこと
かなえられるように…
祈らせてください
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい