わたし
生きてるのになあ…ここに
いるのになあ…って
まるで
だれにも
見えないにんげん?
そういうことって
ありふれてるの?シーちゃん
わからない
眼が痛い…全身痛い…おねえちゃん
ごめんなさい
ふらふら神仏のお仕度
お仏壇のまえにも
ただ
かなしくて
にこにこ笑ってみた
ママ…生きていれば…今日は
なんにも無いけど小豆餡ご飯
それから…
歌うたってあげるねえ…って
ママに歌うたって
ひとりうたってた
耳は
やっぱり
よく聞こえなかった
死者
生きてない者たちはもう
見えない
どこにもいないと
そうして生きているにんげんたちもいる
生者
現に生きているにんげんなのに
見えないにんげん
いないにんげんとされて
生きるしか無くなったにんげんもある
わたし何度もそうなった
いまもか…
まだ
生きてるもんだから
傷ついたりしたなあ
生きてるもんだから怪我したり…
油や火でひどい火傷もしたなあ
おねえちゃん心配してくれて
ほんとうのこと
言えなかったんだ…ごめんなさい
ありがとう
生きていないにんげんたち
しずかに
あわれんでくれている
死んだものたちのかなしみならば
大悲となって
つつんでくれるんだなあ
痛い
痛い
ママ
ママはもう
痛くないねえ…うれしい
ありがとうママ
ありがとうと
いちにち
生きていよう
眠ろう
眠りたい…って
お線香焚いてた
ママごめん…パパも
おねえちゃん
ごめんなさい
そうだ…わたし
死んだもののように生きよう
生きて
いまきり
生きてるきりも
なんにもかなえられなくても
にんげんのようでも無くなっても
生きてあれば
死んだものたちならば
よろこんでくれているのだから…
なんだか狂ったように食べた
こわくて
狂ってしまわないように食べてるのか…わからなくて
食べつづけた
五觀の偈おとなえして
いっぱい食べてしまう悪なんだ…
くるしいよママ
でも食べられて生きているんだ
有り難い有り難いご飯だ
おねえちゃん
ありがとう
ごめん
って
食べた
ママを
あの子をおもって
食べて眠ろうって
ご飯炊いてお米いっぱい食べた
起きていたくない
ただ寒い…痛い
ただ眠りたくて
食べた
お坊様
見えないいないもの見るこころの灯り
もとめてくれたのだろうお坊様までも
生きて目の前にいるにんげんを…わたしを
ご信徒さんたちを
見えないにんげんの扱いしなくてならなくなった
こころとは…
かなしみ
だれかの
わたしの
そういうこころから
つくり出されてしまうんだなあ…
ごめんなさい
お坊様まで
そうならば
世の中のにんげんならば…
よわいわたしならば
知らず
見えないにんげんみたいにしてしまったならば…
わざと
よりもっと悪なのか…
死んでくみたいにおもって
生きてるひとにも
生きていないものたちにも
ただ
ごめんなさいと
祈っていた
お仏壇のまえにいてもならないにんげんって
自分をおもう
わびる
喧嘩?
争い?
わたしが?わたしがいたから?
わからないけれど
わたしいなかった…消されてた
わたしはここにいるのに…
いないようにして
争ってるのは?争ったのは
あのおっかない言葉は…
みんなわたしがいたからか
わたしありきは
かなしい
幸福
祈る
次
次
って?切り捨てられて?
わかっていないわたしだけれど
だからなのか…
いくらでもいるにんげんのようになって
見えないにんげんのようになってしまうわたしだなあ
世界に
たくさんの
見えないにんげんみたいにんげんが…
戦争
終わらない…
ごめんなさい
ごめんなさい
生きてる
って
報告
いまきりのいま
ただ生きてるきり
ごめん…
ごめんなさい
生きてないにんげんみたいにされてしまうのは?
そうしてしまうのは…
こわがり弱虫だから?
泣き虫なんだけど
涙は
こないんだ
だれももう
見えなくしないんだ
ごめんなさい
見えないにんげんになっても
そうおもわれて
かなしくなっても
かならず生きて
生きていて…って
お祈りしている
にんげん
ひとの世界
自然と
幸福であるように
幸福であるように
幸福であるように
祈る
祈らせてください
祈る資格無いわたしにも祈らせてください
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
南無釈迦牟尼佛
南無阿弥陀佛
生きています
ただ
生きてて
ごめんなさい
倒れていないように
転ばないように
無事にいてくれること
祈ります
祈らせてください
無事に
無事に
かならず
かならず
無事にいてください
ごめんなさい
ごめんなさい
おやすみなさい