夜もすがらかなしみたりし根元の
何かは知らず不意なる悲哀
坪野哲久
戦争が終わりますように
戦争が無くなりますように
世界が平和になりますように
良寛和尚も
泣き虫だと知った
むかしの僧たちは
お祖師さまがたも
多くは
やがて
政治まつりごとへとゆくべき御家や
そのような血筋生まれつきであった
血なまぐさいところ
権力に物言わす愚から
争い
暴力
戦という
にんげんの醜さから
平和を求めて仏道へと向かわせたもの
おもえば…
かなしみには違いないだろうな…
っておもう
自分は
とんでもない愚か悪で
かなしみが自分のすべてみたいになって
夜も
眠れていないまま
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
お念仏に
生きてこられた
お浄土は
きよらか…と
お念仏すれば
この国に
ここに
仏教
お釈迦さまのみおしえ
生まれたときには
あったことおもい
生まれたときには
すでにおばあちゃん
パパを産んでくれてまもなく亡くなった
産みの母のおばあちゃんの
深いかなしみがこのお家に
あったからこその
ここで
信心だ
そうも
おもう
みんな
かなしみのひと
むかしの僧たち
お祖師さまがた
もう
短歌も
つくってみようという
そのこころもちにもなれない…
立派な
古い短歌をここに
書いておこう…シーちゃん
いま
わたしみたいひきこもりで
いま
ただかなしくて
消えてしまいたい?
死んでしまいたい?
こころの隙間に
闇くるひとにも
消えないで…
死なないで…
わたしも生きてるよ…って
ここに
ここにきり
ただ伝えて祈る平和
むかしのひと
立派なひとびと
そのようなひとらもあって
かなしみと
くるしみと
泣いて
生きて
そうして
いま
この日本あるよ…って…
いま
生きてるよ
くりかえし
自分に言ってるいまだ…
根元
なんて
ひとつも
一生
わかりっこないままだろな
それでも
いま
生きてるよ…生きてるよ…
生きていよう…って
自分に言っている
必死に
ただいちにち
うろうろ生きてるいまだもの…
おねえちゃんに
こころにきり…ごめんと
ごめんなさいする
もう
おねえちゃんの知っているわたしでは
無くなったとしても
ここは生まれたお家
わたしたち生まれたお家だ
おねえちゃんが
弟が
ここで
生きてくれていたから
わたしになった…
知っていてくれるひとの
生きていることの
有り難さにも
こころにおもうきり
ごめんなさい
お浄土のひとらは
みんなわたしとなって生きていると
南無阿弥陀佛
お念仏に
おしえていただく
有り難さにも
手を合わせて
ごめんなさいしてるな…
子供らと手携はりて春の野に
若葉を摘めば楽しくもあるか
良寛
この一首にさえも
深いかなしみある…
いま
にんげんでもないみたいわたしにも
しみる
いま
おっかなくないにんげんは
いないだろうと
平和祈らずには
生きておれないにんげんの
ひとりと
悪わたしも
そのひとりとさせてください
手を合わせて
生きてるきり
食べて
いっぱい食べられて
背中の痛みはすこしおさまってくれた
お片付け
だれかのために
始まったんじゃないもの…
パパに
ママに
頼まれたけど
おねえちゃんも
片付けて…って言ってたけど
求めたのは…
きよらかさ
きよくと
平和にと
祈りと
はじまったんだ…
それなのに…ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
言葉も
もう支離滅裂か
頭は
なんにも
考えられてない
ごめんなさい
もう何年も何年も
にんげんと
生きてるにんげんと
会話もない…
なんにも
伝えられず
ごめんなさい…
ありがとう
生きていよう…いま
生きていてください
生きています
ありがとう
倒れないように…無事に
転ばないで
怪我しないで…無事に
お水いっぱい飲んで
いっぱいなんでも食べて
無事に
火の用心
かならず気をつけてください
かならず
かならず
無事にいてください
ただ祈るきり
いま
生きて
祈るきり
平和
祈らせてください
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
ありがとう
ありがとう
ありがとう
おやすみなさい