シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

火車

地獄へ

運ばれる者

乗せる車は

火車

 

火の燃えさかっている車に運ばれる…

 

南無阿弥陀佛

南無阿弥陀佛

南無阿弥陀佛

 

 

無力

因果

 

生きて罪を作した自分と

絶えず戒めとあれば

どんなことあっても

どんな自分でも

お寺さんにゆけてたかな…

ごめんなさい

 

 

罰が当たった…って言ってたママ

おもった

ママがなんのことを言ってたかは

聞けていないんだ…

 

おねえちゃんが聞いたことを

わたしに教えてくれて

 

なんで罰なんか当たるの?

当たるわけないよ!って

おねえちゃんが打ち消してあげたと

そう聞いたきりにも

こころ痛んだなあ

 

ママ

なにを

くるしんでたの…?

 

 

おばあちゃんに

ごめんなさいして

ママに

ごめんなさいして

 

おねえちゃんにごめんなさいして…

 

罰当たりごめん…って

お仏壇のまえ

ただ坐った

 

南無阿弥陀佛

南無阿弥陀佛

南無阿弥陀佛

 

ごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい

 

ただ

ただ

ごめんなさいだ…

 

おばあちゃんに

シーちゃんに

独り言した

 

そうして

もうお経おとなえしてならないと

自分をそうおもう悪わたしを

わびた

 

ごめんなさい

 

生きていますから

ゆるしてください…手を合わせた

 

どうしよう…が

いっぱい

ぜんぶが

どうしようの

いま

生きてある

そのことが

最上の

最高の

幸福

 

いまきり

身動きできなくなって

いまきり

さいわい

 

でも

それでも

ごめんなさいなんだ…

 

かなしい

かなしみは

つながって

こわいになってゆくんだなあ

 

無力は

傷むまま

為すすべ無いのだから

ごめんなさいになって

どうしようの

恐怖になって…

 

だれにでも

明日は

無いも

等しいのだけれども…備えも

手当ても

何にもしてやれないのが

それはもう

ぜんぶ

ぜんぶなんだもの…

 

こわくならないわけないよ

生きてるよ

ありがとうと起きよう

って起きられた

 

にんげん

わたしも

まだ

にんげん

 

にんげんとして

ひとを

殺していないきりも

 

自らを

殺さぬきりも

 

作してしまった愚か悪に罪

二度とは作なぬと

いま生きるきりも

 

わたしの

行と

供養と

させてください

 

南無阿弥陀佛

 

手を合わせた

 

ママの

着せてあげられなかった肌着の

名前

マジックで書かれた文字

おねえちゃんの字…見ていた

ぼんやりと

ずっと眺めていた

 

介護に楽なようにという肌着だ

でも実際に着せてあげたら

もっと大きくてもよいんだ…って

わかったんだな

 

意味ない飾り?

レースの縁取り

肌を刺激してしまうとわかって

ずっと眺めて

ただくりかえし洗っておいた

 

ちまちまと

切りながら外していた…まるで

いまからママに着せてあげる仕度?

ばか…

 

手を合わせた

 

祈らせてください

 

ママにも

おばあちゃんにも

祈る夜

 

 

戦争が終わりますように

 

戦争が無くなりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

世界が

平和になりますように

 

 

生きていてください

 

生きています

 

 

生きるいま

生きるきりも

ゆるしてください

 

 

無事に

転んでいないように

怪我していないように

 

いっぱいお水飲んで

いっぱい食べられて

火にも気をつけてください

 

 

かならず

かならず

無事にいてください

 

 

ごめんなさい

 

ごめんなさい

 

 

ごめんなさい

 

 

ありがとう

 

ありがとう

 

 

ありがとう

 

 

おやすみなさい