ちびの頃
浴衣
大好きだったな
と
夏には
おもう
わたし
実は
菩薩さま
に
面倒みてもらってた…
いまおもえば
あの
母娘は
まるで
菩薩
って…
浴衣着て
お人形もって
布切れもって
菩薩さま母娘のお家に
毎日ゆくのが日課だった
お二人は毎日
和裁していて
頼まれたお仕立てしていて…
ああ
なんて
やさしいんだ…
さぞかし
邪魔だったろうに…
って
お祈りのとき
お仏壇のまえに
ありがとう
言ってたら
泣けた…
シーちゃん
今日は
仏間に
虫がいた
朝
どきどき…
毎年
いる
で
毎年
箒と塵取りつかって
そっと
のっかってもらい
草むらに
そっとかえす…
んだけど…
生きられる?
って
おもった
そもそも
虫なのに
お家に入ってくる
ということからして
たぶん
何かしらのセンサー
不調きたして?いるんじゃ??
と
あわれになった…
わたしも
へんてこなんだよ
と
一匹の
ころんとした
虫に
ゆけ…
って
バイバイした
生きろ…
雨は
とんでもない豪雨になるなあ
雷だって
山の中みたいに!
怒り狂っているみたいに…
なんだか
虫も
地球も
わたしも
どっか
傷んでるんだな…
と
ちっぽけでも
できることで
負荷
ちょっぴり
でも
減らそう…
と
しんみりした
安全な…
平和な
地球を
祈った
平和
かないますように
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
縫う
って
手縫い
って
無心
に
ちかづける
これからは
電気つかわないで
ミシン
つかわないで
ちくちく
手縫いで
お家着つくろう
と
おもった
ママ
最後は手縫いで縫い物してた
ストーブのカバーも手縫い…
できなくなること
が
あって
できるようになること
あるんだ…
と
あの
清貧で
うつくしい母娘の
菩薩さまたちを
ママを
おばあちゃんたちを
おもった
あしもと
にさえも
およぶもかなわないことだけど…
無心で
ちくちくして
すこしずつ
すこしずつ…
傷んだ
こころ
も
てあてしてやろう…
ありがとう
寒天を煮た
ところてんみたいに!
きれいに切って
大好きなお酢と
別に
黒米甘酒の
凍らせたのを砕いてのせて
下ろし生姜を混ぜた酒粕も
ちょこん
と
のっけて
小豆ご飯と
いっしょに
神さまに
仏さまに
お供えした
稲荷大神さまの日
虫を
逃がしてやれた
ありがとう
雨
どうか
止みますように…
一日の
終わり
おだやかに
平和な夜になるように…
祈ってます
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい