シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

絶望の欠片

絶望なんだ

不安

心配

逃げてるのも

 

ぜんぶ絶望

 

絶望の欠片だ

 

東田直樹さんの言葉に

気づいた

 

認めたくなかったかなあ…

いつからか

絶望と厭世といること

 

だから

お祈りお経

むなしくしてしまうんだって

 

十代の頃

自閉症の男の子と出会った

男の子がどこかに行ってしまわないように

面倒みる?役割があたえられた

お話は通じないと聞かされた

けど

 

しっかり

ちゃんと通じた!

通じあってた

 

すこし時間差?

ずれたりしながら

会話も成り立った

 

おねえさん!

はっきり

大きな声で呼んでくれて

それが

まるで

文字を読むように呼ばれたので

 

この子の頭には先に文字が浮かんで

それを読むみたいに会話してるんだ

だからちょっとずれるんだ…ってわかった

 

会えたらずっと離れないでくれて

そばにいてくれた

 

おたがい自然に手をつなぐようになった

あれ?

面倒みてもらってるのは?

わたし?

っておもうくらい

なんだかとても

安心した

 

 

自閉症

とは

まったくひとくくりにできない

ひとりひとりで異なる多様な世界であることを知った

 

ひとみんな

ぜんぶひとりひとりちがう

そうしてすべて

ひとは

ひと

 

あたりまえのことなのに…

 

緊張したりしてごめんなさいって

会うたびおもった

 

もっと表現の方法が見つかってくれたら

って

祈るようにねがった

うまく伝えられない

伝わらない

つらいなあ

って

 

病あたえられてしまって

男の子には会えなくなったけど

忘れられない

 

東田直樹さんを知ったとき

ほんとうに

うれしかったなあ

言葉しみてくれて

なぐさめられてる

ほんとうにそうだ

ってなってくれる

 

あの子もきっと一所懸命生きててくれる

っておもえる

 

あの男の子の

すくないけれど

ほんとうにこころからの言葉

突然の

驚くほど

やさしい言葉

 

東田直樹さんは

東田直樹さんの

こころのうち

考えて考えて自分の言葉で

伝えてくれていてうれしかった

 

 

どこかの

知らないお坊様の

こころからの言葉

それを見つけた

たった一冊の本に

泣けて

救われて

 

読むたびに

救われてきた

言葉にこめられたこころ

しみてくれたなら

 

ずうっとともに

こころにともに

いてくれるんだなあっておもう

 

ひきあう

ひかれあうものに

かならず助けてもらってきたなあ

 

日々がただ絶望のくりかえしみたいでも

むなしさに沈んで落ちても

こころに

しみてくれるものあること

ありがとうって祈る

 

 

はらはらどきどき

死のお片付け

はかどらないけど

つなぐ

 

絶望

こえてゆくよ

あきらめないで

自分に自分で

言っていた

 

自分として

よいところへ

ゆきつくように

なんとか

つながってくれるように

お片付けする

 

くるしくても

つたえたいなあ

 

しっかり

つたえよう

シーちゃん

 

ちゃんと

しっかり

って自分はげました

 

 

東田直樹さん

言ってくれてた

 

ちゃんと

しっかり

ひとりひとりちがうって

不安が絶望になっても

がっかりしていなかったならば

それは自分には

しっかりなんだ

って…

 

ありがとう

 

いましかなくても

絶望して

逃げてても

 

いま生きてること

ありがたくて

うれしい

 

 

ありがとう…

 

絶望と

わかり

認めるならば

きっと

一歩

 

くるしくなく

かなしくなかったら

絶望しないわたしだったら…

夢想

 

ネズミにも

お寺さんにも

絶望したなあ

 

 

不孝者

われひとり悪

それはほんとうにそうなのだ

 

責めて責めているうちは

なにひとつも

うけとめられない

 

うけとれなくなってしまうんだ

 

 

生きてゆくんだよ

ごめんなさいと

懺悔して

捨ててゆこう

お仏壇のまえに座る

 

昨晩

眠れずひらいた本の頁に

 

お寺ゆけず仏壇も位牌も無い

とんでもない親不孝者の自分なのだ

日々くるしんでいる青年に

僧で学者のお坊様が伝えてくれた言葉があった

 

おっかさんの写真を食卓において

家族でお茶をいっしょに飲みなさい

おっかさんいってきます

おっかさんただいま

とあいさつしなさい

そして写真の

おっかさんの顔をみなさい

おっかさんの顔が

くもったりしないため

ひとがうれしいことを

まごころこめてしなさい

ひとがうれしくなったら

きみもうれしくなって

そのうれしい顔で

おっかさんただいま

と回向するんだ

言葉にならなくても

おっかさんに通ずるよ…

 

 

くるしみに

かなしみに

あたえられるもの

みえるもの

 

祈るこころ

 

いま

ありがとうと

よろこぶこころ

 

そんないま

あるのは

 

パパママ

ご先祖さまたちの功徳

 

祈って

おもって

ともにゆけるように

 

回向して

つながってくれるように

 

ありがとう

 

 

ひとのためは

かなわなくとも

どこへもゆけなくても

 

捨てて

祈りと

ゆこう

 

あかるいところ

すがすがしいところ

きよらかな

よいところ

祈って

 

絶望しても

絶望しても

 

祈って

ゆこう

 

いま

その

一歩

ありがたくゆこう

 

こころに

いてくれて

みまもってくれて

 

ありがとう

 

 

ただ

すべて

ありがたく

うけとることできるように…

 

祈る

 

 

いつも

ありがとう

 

ごめんなさい

 

ごめんなさい…

 

 

 

風がこわい

 

さくら

かわいそうだなあ

はかないけれども

しっかり

ちゃんと

咲いてくれたんだろうなあ…

 

みてあげられなくて

絶望していたりして

 

ごめんなさい…

 

ありがとう

 

 

 

今日が

おだやかに終わってくれますように

明日

かならずめざめられて

いちにちあたえられること

祈っています

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい