一日三食の食事が
すべて自分で作ったもので
一切加工品もなしで
一年365日そうやって暮らしていて
外出も仕事の時も
どこか食べる場所があるなら
かならずお弁当を作って持ってゆく
介護のおこもり生活に突入して
やめたのは
クッキーやケーキなどお菓子作り
自分のためのことは最低限にしよう…
という消極的な思いと
外出不可能となり
いつもの運動量を維持できないため
お菓子の熱量は完全に余分なものとなり
以前のように食べようものなら
すぐに、面白いくらいに増量してしまう…
体重は…
体重計に乗ることさえ
やめてしまった
けど
体感的には
おそらく、人生最重量…
間違いない…
ご飯の手作りでは
かつて、わたしのお弁当を毎日見ていた同僚から
「何歳まで生きるつもりなの？」
と、ため息まじりで言われた…
朝は忙しいから、普通は
加工品や冷凍食品はなくてならぬものだという
人のお弁当をあまり注視しないので
自分のお弁当が特殊とも思わず、気づかず…
ママ入院中も、お弁当持参で毎日お見舞い
一日いるので、二食
一食はお弁当、夜はクッキーやしっかりしたケーキ
姉上様には
「お弁当の色がきれい」
と評されたが、わたしの極端な薄味嗜好を知っているため
これは決して褒め言葉ではない…
色だけは、きれい、ということだろう
病棟の飲食コーナーのような場所で
毎日お弁当をひろげて
いつもの喫茶喫飯、ひとり、ひたすら一生懸命食べていたら
バンドのお兄さんのような
金髪に近い明るい染髪で長髪の、体の大きなお兄さんに話しかけられ
「ご飯はいつも作るんですか？」
という
「はい！食べるものはみんな自分で作ります！」
と、答えた
「ラーメンとか牛丼は食べないんですか？」
というので
「食べないんです！」
と、また元気に答えた
「健康そうですね」
と、真剣な顔していうので
「おかげさまで健康です」
と答えたが、相手は入院中の病人なので
一気に気が引けて
箸を置き、少し病気談義をした
何でも、焼き肉とビール、ラーメンなど外食で
膵臓を悪くしたらしい
焼き肉やラーメンが好物のお兄さんは、わたしのお弁当をしげしげと眺め
「…そんなもんでいいんですね…」
と、とても悲しそうに言ってから
「自分も、自炊します」
と、硬い表情になり、その決意が、わたしにもひしひしと伝わって来た
「じゃあ、病院の管理栄養士さんに相談したらいいですよ！」
お節介は承知で提案したら
「いるんですか？そういう人」
と、目を輝かせた
すぐにナースステーションに、栄養相談のお願いに行ったお兄さんは
「栄養士さんに自然食を教えてもらいたいんですが…」
と看護師さんに言っていた…
そんなもんでいい…
自然食…
だよな～…
と、わたしも妙に納得した
作ることが、当たり前なのは
ママがご飯を全部手作りしてくれたから
気づいたら、横で教えてもらっていた
だから、面倒なく何でも作る
作って食べる、はごく自然なこと
お魚も捌ける
まあ、イナダくらいまでなら
イナダは、ブリの赤ちゃん？
作りたいんだと思う
ご飯も、だし
mode目指したのも、洋服を自分で作りたかったから
何でも、作りたい
本当は、農にも憧れる
お家の離れたところの土地で、畑をしたら？
と、ママに言ったら
土が大嫌い！って…
土が大好き、っていう研究者いたな…
土、好きとか嫌いとか
あんまり考えたことないね
既製品を、少し変えることはしょっちゅうする
シャツの衿を取っちゃって、台衿だけのスタンドカラーにしたり
丈を短くしたり
気に入らないボタンを、集めているボタンの中から
好きなのに取り替えたり
ボタンを100個集めたらしあわせになる？とか？
ボタンも大好きだけど
収集癖はないみたい
質素な生活がよいので
物欲は無し
あるものを活かすから、作りたいのかなあ？
ママは
わたしなんかより、お裁縫もお料理も
何でも上手
なのに
本当は大嫌い！
って、よく言ってたなあ
大嫌い
だけど、家族のために一生懸命頑張ってくれた
切ないな…
ママ
何が好きだったの？
自分の人生に
意味を
作りたい
これから…
ママ
疲れて
お歌も途中で寝ちゃった…
ありがとう
お疲れさま…
わたしは
作りつづけたいよ
ママのおかげ…
いつか
また
ママご飯
お刺身利用の手抜き料理
味をしめ、今日はホタテのカルパッチョ！
たった30回だけど
階段DASH！もシーちゃんと…
見張りさせ
落ち込み
決めつけ
やっぱり、動かないからだ
なんとかなるね
元気なら！
バンドのお兄さん
ではなく、バレーボールしてる、って言ってた
自然食？自炊してるかな？
作って
食べようね！
あなたも
おやすみなさい
