シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

しなやかに

穏やかに、のんびり

ゆるやかな坂を下ってゆけるのか

 

それとも

急激な波が襲って来てしまうのか

 

昨晩

ママの顔見ながら

 

いままでと

これからを

ひとり

考えていた

 

あれから

カロナール

すでに4回使っている

 

ママの大嫌いな、鼠径部のクーリングもして

夕方には、熱は37度8分まで下がった

 

もう少し様子を見て、また検温するね

 

 

また

待ってるの…

 

さっきから

派手にお茶をマットにこぼしたり

洗濯物の上に、過炭酸ナトリウムぶちまけたり…

 

ろくなことしてない

トホホ…

 

看取りという介護生活にも

それなりの

普通の日っていうのが、あったんだね…

 

セファレキシン

 

にゃんこしっこ!の…

 

なんて

言っちゃいけないのだ…

本当に

わかった

もう、おちゃらけないよ…

 

わたしが猫なら

いま

猛烈ヒゲが垂れてる…

ママ

熱落ちついたらいいね…

すごい!大あくび!!

 

 

でも

覚悟、という

悪い結果を踏まえての決意なら

入院の前にもう出来ていたんだ…

 

だから

何が起きても

いつものように、ママに

だいじょぶ!

出来る

 

 

さっきは

又吉直樹先生の猫の番組を

いっしょに見てたよ

 

犬も猫も

祖先が同じって、知らなかった

家事しながらだから

後でひとりで、じっくり見直すか?

見れないだろうな…

 

猫って社会的動物

だけど

その社会性を、うまく表せないの

 

わたしも…

 

猫なら

よかったかなあ…

 

 

人は、生きていたらいつか

誰かをしあわせに出来るかもしれない

 

しあわせな人がいたなら

それが

違う誰かには

不幸なことかもしれない

 

 

ママをお家で看取ることで

誰も

不幸にならないでほしい…

 

病棟で

先生と話して、看取りを決心した時

いちばんに

そう思った

 

祈った

祈っている

いまも

 

 

わたしの思考回路

いつも

そういう経路をたどる

 

そうやって

考えて

自分の存在や行動が

誰かの不幸につながっているって、わかると

何とかして、打破するために努力するんだけど

 

してるつもりなんだけど…

 

 

自分は変わったつもりでも

変わってないのかもしれない

ひとりで

誰とくらべることもしないから

 

わかんないね…

 

生きる

は、むずかしい

 

誰ひとり

しあわせになってもらえない

わたしの人生

 

ママは

どう思っているのかなあ…

 

ごめんね

 

顔が

眉間にしわ

完璧に定着した

 

看護師さんたちは

ママの苦痛を、眉間にしわの有り無しで推測

 

わたしのしわも?

苦痛?

違うよ

決意だよ…

 

すごく

凛々しい

きりっ!

 

って

思うことにしよう…

 

おお…!軽いいびきも始まった

もう少ししたら

お熱だよ

 

砂漠の生き物か!ってくらい

超乾燥のこの部屋

対策の洗濯物は、瞬く間にカラカラ

湿度25%!

うわっ…!!

 

ミーアキャットかしら…

コロナウイルスだいじょぶかしら…

 

ここで

風邪も引かず

生き延びている生命力は

きっとすごいな

 

何が起きても

だいじょぶ!

ついててあげるよ

苦しくないよ

みんなが守ってくれてるから…

ねえ、ママ

 

ポキン!と

折れちゃいけない

 

乾燥中だけど…

カサカサだけど…

 

しなやかにまいります

 

明日から

ずーっと

雪だるま⛄さん…

 

転んじゃ駄目だよ

うがいして

お水も飲んで…

 

今夜は

何を読もうかなあ…♪

シーちゃんと

 

 

あなたは

 

おやすみなさい