白い月
ふっくら
みちて
幼い息子を
この世に
のこし
あちらへと
旅立った
友を
祈った
今夜…
お彼岸
明けるね
って
彼女のために
つなげた数珠ネックレス
今夜
初めて
つかった
つかうこと
できた…
ありがとう
パパママ
よろしくお願いします
と
祈った
持っていたビーズ
それから
パパのくれた石
パパのおみやげのネックレス
たくさん
あって
捨ててしまう？
とか
一時は
血迷ったんだけど…
パパの石は
捨てられっこなく…
おみやげも…
おみやげのネックレスの珠は
あれ？
これって
お数珠の？？
って
気づき
そっか
ハワイの
貝殻かあ…
って
ばらばらにして
持っていた
大きなビーズ珠
組み合わせては
かなしくて
やりきれなくて
ひとり
泣いた
あとには…
ちょっとずつ
ちょっとずつ
若くして
天国へと
旅立った友たちの
いとこ妹の…
ひとり
ひとり
おもって
でも
おもいだしながら
というよりは…
わたし
やっぱり
ずっと
ずっと
いっしょに
歩いてきてたきもちで…
どこかで
わたしと
おんなじように
一日
一日
一年
一年
年を
かさねていて…
どこかで
きっと
みててくれてて…
待っててくれるんだ
って
そう
おもってたので…
お数珠は
すっかり
輪に
つなげず
あえて
お数珠ネックレスにしてた
房
の
かわりに
なるように
手に
握ったら
重なった
房みたいに
なるように
石
縦に
いくつか
つなげて…
こうすると
なんか
浄土宗の
お数珠に
似てるんだなあ…
って
證空さま
よろこぶかなあ？
って
うれしくなったんだけど…
ずっと
つなげたは
よいけれど
ずっと
ただ
飾っておいてた
つかったら…
永遠の
お別れ？
かなしくなるぞ
たぶん
シーちゃん
って…
彼女のは
ごめんなさい！
の
残りもの？
きれいな
翡翠みたい珠
なんだけど
自然石の
自然のかたちの
ぽこぽこ
ころころ
の
珠
だから…
でも
彼女に
ぴったり！
の
自然の色合い
質素で
ひかえめ
奥ゆかしい
小さな
小さな
お数珠ネックレスになって…
今夜の
月は
彼女みたい
そして
あいだに
つかった
インドビーズみたい
と
祈ってた
夜
平和を
愛する
やさしい
ひとを
祈った…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
お彼岸は…
ほんとうは
パパの
お部屋
空っぽ！
まで
と
夢見て
一生懸命
片付けたんだけど…
それでも
畳
見えて
ものの数
その
全体像が
見えて…
よかった
ありがとう…
天国の
友たち
先輩
だから…
パパママ
よろしく
と
ずっと
祈って
お片付けしてた
お彼岸
明ける…
ありがとう
そして
ごめんなさい…
かなしむな
とは
仏さまは
いわない…
ありがとう
今日
無事に
いま
平和に…
かならず
かならず
無事にいてください
明日のために
眠ろう…
ありがとう
また
明日
おやすみなさい
