祈るしか
それしか
無い
そういう
夜
幾夜も
幾夜も
あって
いっぱい
いっぱい
過ぎて…
いま
しかなくて
生きる
は
いま
いま
あること
おしえてくれて
ありがとう
と
祈る
わかれの夜
今夜は
今年という
一年に
ありがとう
って
もうすこしの
いま
ありがたく
つなげたならば
おわかれする夜…
ありがとう
わかれ
きよく
無事に
と
祈る
うつくしく
と…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
お医者さま
さえも
祈るしか
無い
そういうとき
あるんだな…
って
ママといて
知らされた
それじゃお祈りになってしまいますから…
と
冷静に
さりげなく
前置きして
ひねりだしてくれた方策
秘策?
在宅の処置の
限られたなか
しかも
処置するのは
ただのひと
の
わたし…
で
あの
お祈りになってしまいます
ありがたいなあ
って
何度となく
おもったなあ…
はじめて
聞いたときには
おもわず!
ふきだして?しまいそう
になった…
わらった…
けれども
お医者さまは
彼女は
真剣で…
一所懸命だった
ごめんなさい
は
伝えられてない…
それも
すべて
ごめんなさい
お医者さまも
ひとりの
ひと
わたしも
ひとりの
ひと
と
ちかしく
おもえた
医療職
介護職
など
日々
生死みる
お仕事
わたしには
ものすごい過酷すぎ…
ものすごい覚悟いる…
ものすごい努力いる…
ものすごい勇気いる…
そういう
果てない
道
と
胸が
くるしくなるお仕事…
いま
いのちみる
みててくれるひと
ありがとう
と
祈る
祈って
生きる
ママ
お浄土へ迎えていただき
お家で
おわかれのお仕度
させてくれて
ありがとう
と
姉上さまに
ありがとう言う
お祈りのときも
いつも
いつも
ありがとう
言う…
ありがとう
おこもり
へこたれ
ごめんなさい…
と
懺悔する
今夜も…
ありがとう
養老孟司さんを
臨床から解剖学へと
道
つないだのは
ひと
お浄土へと
迎えられたひと
その訳に
もうこれ以上は死なないひとだから
って…
いま
こうしてるまにも
お看取りのひと
みて
祈り
あんじているひと
祈る…
いまだ
戦争は
止まず…
ただ
雨だれの音
きく…
祈る
祈るとき
どこかで
誰か
も
あなた
も
祈ってくれてるかなあ…
って
おもう
ありがとう
と
祈ろう
シーちゃん
平和
それから
無事を
なんにも
なんにも
できなくて
ごめんなさい
と
懺悔して
祈る
夜
パパ
ママ
病に倒れ
すべての
お世話になった方
きちんと
お礼さえ
おわかれの
言葉さえも
ひとつも
なんにも
できなくて…
おわかれしたとき
そのまま…
ごめんなさい…
ごめんなさい…
愚か
悪
と
わかるんだ
だから
いっそう
愚か…
ごめんなさい
ありがとう
ありがとう
そして
ごめんなさい…
いつまでも
祈ろう
ありがとう
と
無事
祈る
と
誓う…
accessible
かなわない…
不自由な
こころ
いつか
いつしか
こころに
阿弥陀さま
いてくれてた
不思議…
感応道交
なんて
かなわない愚か者に
自然に
しみて
いつか
いつしか
いつも
ともに
いてくれてた…
ありがとう
パパ
ママ
ご先祖さま…
お釈迦さま
ずっと
ずっと
つながって
ここに
いてくれてた
待っててくれたかなあ…
と
ありがたく
おもわれる
阿弥陀さま
證空さまへと
道元さまの
お釈迦さまの
おかげで
つなげていただいたのだなあ
と
ありがとう
と
めざめた朝
ありがとう…
一年
この年の
わかれの
朝
鼻水?
くしゃみ…
雨だれみたいに
たらり…
ほんと
なさけないなあ
って
しょんぼりした
けれども
めざめた…
ありがとう
お祈りの仕度して
鼻水…
なので
ひたすら
ひたすら
こころに
お念仏おとなえして
祈った
おしまいの
おそなえは
仕込んでおいた甘酒
黒米
大麦
米麹
それと
毎日
ひとつまみ!
それぞれを
神さま
稲荷さまへ
おそなえしているお米
その
ひとつまみ!
それらを
ためておいてたものとで仕込む
おいしく
できてた…
鼻水
だけど
ちゃんと
味もわかった!
ありがとう…
仏だに凡夫におはせし時
堪へがたき事を堪へ
忍びがたき事をよく忍び給ひてこそ
仏ともなり給ひ
この国に
神さま
仏さま
おられ
ここに
おられ…
つなげて
つながってくださって
ありがとう
と
祈る
わかれの
おしまいの夜の
いま
ありがとう
無事にいてください
かならず
かならず
無事にいてください
ともに
祈ってくださって
ありがとう
ありがとう…
また
明日
おやすみなさい