シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

生きているごめんなさい

がらん

空っぽなお家

さみしいかなあ?

 

ゆきどころ無いもの

床に積まれてるのも…

 

よくわかっていないけど

 

もとの

こころ

さみしいんだなあ

シーちゃん

 

 

フジコ・ヘミング

天国へ召された

 

 

真夜中

寒くて起きた

生きている…

ありがとうとおもったけど

 

生きていてごめんなさい

ってもなって

 

自分が生きているのは

慈悲と

他力

できていることも

 

ありがとう

ありがとう

言ってた

 

フジコのピアノ聴きたいなあ

っておもったら

泣けてしまった

 

聴けていない

ごめんなさい…

ありがとう

 

お家

がらんとしてた記憶は

時間うんとさかのぼる

おばあちゃんが元気な頃だ

 

黒い漆塗りの箪笥の二段を

わたしは貸してもらってた

衣類はぜんぶ二段の引き出しにおさまっていた

おばあちゃんのも残りの引き出しで事足りてた

 

すごいことだ

っておもった

 

ターコイズ

和名では何色?

伝助?さんとかいうお人形に使われてた色

ママがそんなこと言ってた

その青だけたったひとつ

好きな青だった

 

おんなじ青の一枚のセーター

うれしくて

引き出しのいちばん上にしまって

ながめるたび

うっとりした

 

でも

似合ってなかった…

 

襟ぐりには刺繍

ジーデイジー?ちいさな薔薇の刺繍

女の子っぽくてromantic

 

似合わない…

 

あのセーター

姉上さまが似合う!

のちに

気づく…

 

姉上さまは

わたしが似合うものえらんでいたり

わたしは

姉上さま似合うものえらんでいたり

そういうことよくあった

 

おばあちゃんいた時代のお家

がらんとしていたけれど

すがすがしかった

 

ものたちはすべて

ゆきどころあって

まいにち使われては

きちんと居場所にもどされた

 

まいにち

まいにち整理され

お掃除されていた

 

畳に

床に

ちりひとつなく

光ってみえたなあ

 

おばあちゃん

みごとだなあ…

 

わかっている

すべきこと

 

なのに

まだうろうろ悩んでる

ごめんなさいってなる

生きててごめんなさいってなる

 

姉上さま

いつか

 

おばあちゃん

よくやってくれたよね

 

法要で和尚さまに

おばあちゃんのこと労って

そう言ってくれた

 

あのみごとな始末も人生も

ぜんぶ

みごと

言ってくれたんだなあ

 

お寺ゆけなくなってごめんなさい

 

ごめんなさい

 

ありがとう

 

 

ごめんなさい

起きて祈った

 

夜中なのに

餓鬼?と化す

 

きな粉を食べたくなって

食べてしまった…

ごめんなさい

 

エピデンス

きな粉ってうつ?落ち込み?

不足すると引きこもりになる

引きこもりのひとの血液に足りない成分補う

って知らなかった…

 

お砂糖やめて

きな粉だけ食べる餓鬼だ

きな粉食べる妖怪みたい

でも

食べた

 

ありがとう…

 

おしまいを

ありがとうとゆくため

 

いましかないは

危うさでなくなって

 

いま

ある

だけに

 

ありがとうだけになってくれるように

 

ありがとう

つたえて

 

ありがとう

ありがとう

つなげてゆく

おもった

 

おもいを

切って

おもいきり?

悩んだら捨ててみようとおもった真夜中

 

ありがとう

 

ありがたくて…

かなしい

 

さみしい

おろか

 

生きててごめんなさい

というおろか

 

ごめんなさい

 

いちにち寒気がきてた

でも

ご飯を食べられた

ありがとう…

 

お家は

ごちゃごちゃのままだと

むしろ精神が楽な場合もあるって

 

始めてしまったから

終わらせないとって

終わらせたい

なるのか

 

終わらせないと

 

死んじゃう…

って

おもってた

 

住まわせてもらって

まもってもらってる

 

ありがとうとともに

捨てて

お片付けして

 

やがて

死のお片付け

となってくれるならばよいなあ…

 

すがすがしい空気

胸いっぱい

吸えるかなあ

 

どんなときも

どんな終わりでも

ありがとう

ってゆけるかなあ…

 

気がかり無く

 

ただ

ありがとう

 

ありがとう

つたえたい

って

おもってた

 

 

みごと

じゃなくても

生きててごめんなさいも

わたしの

いま

 

すぎる

うつる

いま

つながってくれる

いま

 

なんかの

成分…

 

ごめんなさい

 

ありがとう

 

 

ありがとう

生きている…

 

フジコ・ヘミング

天国で

お母様といるなあ

お父様といるなあ

 

絵は描けるかなあ

 

ピアノは弾けるのかなあ…

 

ありがとう

 

ママとわたし応援してもらってた

フジコのピアノ

 

ちょっと聴けなくなって

ごめんなさいとお祈りしてた

耳に

こころに

ひぴいてくれてるよって祈る

ありがとう

 

ママとふたり

おたがいへ

 

がんばれ!って

 

おくりあってた

がんばれは

 

フジコのピアノのおかげ…

 

ありがとう

 

 

姉上さまのおかげ…

 

ありがとう

 

 

おばあちゃんたちのおかげ…

 

ありがとう

 

 

 

生きている

 

ごめんなさい…

どんなにきたって

 

ありがとう

つなぐ

 

口角も

口の上も割れてた…

見た目ならどんなになってもよいのだ…

 

うつくしさ

 

外見でなく

 

こころの

うちなる

うつくしさにひかれる

 

もとめる…

 

手放してしまったこしらえ?

お化粧や眉毛?

髪?

 

 

ものを買わないでいたら

 

ものは消耗して

ほんとうに必要

おしえてくれる

 

うつくしくなりたいなあ

やさしくなりたいなあ

こころだよ

 

まごころだよ…

 

きっと

お家も

ネズミでまで

おしえてくれてたなあ

 

ありがとう

 

 

 

姉上さまに

つたえたいことあるけれど…

 

寒気だか

なんだか

頭がまるでおかしくて

もやもや

 

くよくよ

化けてしまいそうで

 

やすもう

 

やすもう

って

 

 

今日は何年ぶりかで

ほうれん草のごま和え作れた…

泣けて?

作れなくなってた

ママの得意料理だ

いちばん好きだった…

 

歯ごたえよく

しのばせた味噌も効いてて

おいしかった

 

これ

姉上さまも好きだろうとおもった

 

ひとが作ったもの

食べてくれるって

やさしさ

って

おもった…

 

ありがとう

 

 

なんにも効無くても

生きている

 

ありがとう…

 

 

無事に

無事

祈るばかり

 

ごめんなさい

 

 

ありがとう

 

 

 

倒れていないように

倒れないように…

お水も飲もう

 

 

眠れて

やすめていますように

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい