シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

一日が

音楽は

風景をつれてくる

 

たった5ヵ月なのに

はるか彼方の

もう取りもどせない

 

なくして

初めて

 

大切だった

途方にくれた

 

悔やみきれない記憶みたいに

 

5ヵ月前のわたしが

ひとりぽっちで

緊張して

 

いつもの正座で

遅い晩ご飯を食べている

 

そんな

自分の姿が見える気がした

 

 

音楽のせいだ

 

ずっと聴いてた rock

とても

遠くなって

rock も

classic も

いらない

 

ママの寝息を聞いている

マットレスが正常に作動する

小さなモーター音と

 

後悔なんかしていない

でも

これで十分ということが

一日としてない

満足という

一日の終わりが、ない

 

なんで

いつも、こんなに

切ないんだろう

 

ママが

お家でゆっくり眠りたい

病室で、わたしに言った

 

お家に帰るよ!

ママとわたしの勇気の言葉になった

 

窓から、うつりゆく季節の

折々の景色をママと眺めた

 

山々の緑が濃くなり

風が吹き、雲が飛んで

流れてゆくのを

 

とんぼが来て

 

あかいあかい夕焼けを

電気を消して

いつまでも

ずっと見ていた

「…きれいだ」

って

ママが言った

 

お家の居間を使っている介護部屋は

窓から外を見れない

 

あの病室からの

うつくしい景色を

ママと二人で

毎日、時間ごとに飽きずに眺めた

 

夜が来て

ガラスが鏡のように

病室のベッドのママと

その隣のわたしを映す

 

惜しむようにして

カーテンを引くまで

 

昔話や今日のこと

これからのこと

 

お家の準備の進み具合

何を食べたいか?

 

誰に会いたいか…

 

 

景色も見れないこの部屋だけど

ママ

お帰り…

 

お帰りなさい

 

安心して

それから

ひとりぽっちの介護に

緊張して

 

まだまだ

緊張の日々だけど

 

あの

始めのわたしが

 

見えたよ

大好きな rock 

もうすでに

過去を引き出す、切ない響きに変わってたよ

 

 

世界は

この国は

この小さな町だって

とても困難な事態になって

もしも

ママが健康にいたら

きっと

一心に祈っていただろう

 

ママのために、わたしが

 

この町の人たちのために

この国の人たちのために

 

世界中の

苦しみや困難にある人たちのために

拙いんだけど、わたしは祈ろう…

 

医療に携わる人たちの

必死の奮闘も、看護師さんたちから

ひしひしと伝わって来て

 

ママとわたしが出来ること

二人で、頑張って

力を合わせて生きること

とにかく

汚染から、看護師さんたちに感染させちゃいけない

 

誰もが、みんな

症状もなくコロナウイルスに感染して

そのまま発症せず、治癒しているかもしれないから

出来ることは、全部ここでママと二人で

頑張って行こう!☺️と

 

とりあえず、わたしだけでも

の、おフキンおたたみマスク

 

これは縫う手間もなく

洗う乾かすも簡便清潔

100均のハンカチと細いヒモでも

きっとカワイイのが出来ると思うから

試してね

 

ヒモはたくさん色があるし

耳の後ろで、それぞれ結んで調節したら

下がってくることもないので

不潔にならない

 

顔は、触ってはいけない

洗えないなら

顔は触らないのが原則だから

きっちりマスクして

 

人も

自分も

守っていこう

 

一日が、こうして

無事に終わって

本当にうれしい…☺️

 

生きていることが

うれしい

 

ママが、眠っている

 

ありがとう

 

熱が上がるかもしれない今夜

☺️そーーっ…と

検温して

 

痰の咳き込みも

なかなかきびしいけど…

 

今日も

ありかとう…

 

 

生きる力をもらえる言葉や

ゆたかにしてくれる本が

わたしにはあるから

 

そんな

もらった力を

いっぱいに

ふくらまして

たくわえて

 

おもいが平和へと

届くように

 

 

祈るね…

 

ね🐱シーちゃん

 

いつか

わたしも誰かの力に

なれるよう

 

小さなことを積み重ねて

ママと生きよう

ママの力をもらおう

一生懸命生きている

ママの

 

 

雨…☺️

のどによいかな?

 

お疲れさま

 

また

明日

 

ゆっくりと

 

おやすみなさい