あなたがいてよかった
突然
あの言葉
思い出した
ママが
亡くなって
葬儀のために
みんな
集まって
常日頃
激しく体型が変わる弟は
喪服をレンタルしたのだけれど
ズボンの裾上げ
必要で
わたしがやってあげた
その時に
姉上さまが言っていた言葉だ…
ズボンの裾上げ
きちんと
ちどりがけした
でも
誰だってできる…
って
おもってた
言えなかったけど
あれから
わたしって
わたしの人生って
あなたがいてよかった
などという
言葉は
きっと
あれきり
あんな
どうでもよいことでしか
いままでも
これからも
言われたりしないんだなあ…
と
さみしく
さみしくなるようになった
よろこぶべき言葉
なんだろうけれど
デブった弟の
レンタルズボンの裾上げ…
どーだってよかったんだけど…
でも
なんか
レンタルなうえに
裾上げ
いい加減な下手くそな始末
って…
みっともない
し…
デブってんじゃないよ
と
心配した…
弟
高血圧だから
脳梗塞も起こしたって騒いでたから
あの時
弟が
目付きを変えて言ってた言葉が
遺影に使える写真ないと
死んだら困るの俺たちだから
っていうやつで
これ
ずっと
どっかに
へばりついている
写真
自分の写真
見つけたら
片っ端から切り刻んで捨ててたんだけど…
履歴書用の写真
出てきたのは
残しといた
なんだっていいよ…
姉上さまの振り袖
貸してもらって
着せてもらった写真も
切り刻んで捨てた
わたしは
成人式の前後は
内科に入院してた
振り袖
持ってもいない
姉上さまが着付けもして
着せてくれた時は
とっても
とっても
うれしかったなあ…
全部
捨てた
よい思い出を
ありがとう…
かなしくて
意味わかんないけど
かなしくて
泣いてばっかりだ
シーちゃん
風邪気味みたいな体調
ずっとつづいて
鼻水が…
ふらふらするのだ
なんでだか
背中から
ぐにゃぐにゃ
体幹が揺れるみたいに
歩くのも
ぐにゃぐにゃ…
好きなもの
いっぱい食べよう
と
りんごとナッツと
この冬はじめての
みかん
と言っても
いよかんだけど
とても甘かった！
シナモンパウダー混ぜたのと
いっしょに
何度か
ちょこちょこ食べた
おいしい
おいしかった…
おいしいんだけど
やっぱり
かなしくなった…
夕べも
よく眠れていないなあ
満腹が
つらい…
生きてること
ありがとう
と
毎日
いつも
ありがたく
祈りながらも
生きててよいのかなあ…
という
絶望が
暗闇が
背後から
ひたひた
おおいかぶさってくるのだ…
理由ならば
数えきれぬほどあって
どれも
ひとつも
かなわない…
レーズン
先月は
買い忘れたまんま
食べなかったのを
久しぶりに食べた
クルミとレーズン
いっしょに食べるの
大好きなんだけど
途中から
すごい耳鳴りがして
寒い台所で
いよかんの皮
いつものマーマレードに煮込み始めてたの
ちょっと無理？
かも？？
と
後悔…
途中で火を止めて
発酵や
煮豆を保温しとくように
お鍋ごと包んでおいた
明日
ちょっとは
近づいてくれてたらよいなあ…
姉上さまのおかげで
生きてる
せめて
なんにも
なにひとつ
無駄せず
食べ切ろう…
憧れの
永平寺の厨みたいに
ありがとう…
戦争を
終わらせてほしい
と
祈った
犠牲となった人
すごい数に
こうしてるまにも…
戦争
終わらない
魂は
殺されないのだろうけれど…
天国に
いてくれるのだろうけれど…
むごたらしい
殺し合いには
なにひとつ
意味が無い
憐れな
憐れな人びとに
天国が
ありますように…
死
は
無い
って
科学者が
言ってたなあ
書評
読んだだけ…
記憶していないけれど…
その
科学者の言う
科学的メカニズムは
わからないけれども
ただ
ひとり
生きて
ただ
ひとり
あなたがいてよかった
と
たとえ
知らされずにでも
どこかで
そう
おもってくれてる人
ひとり
いたら…
魂は
死なず
生きて
生きてるなあ
と
おもうのだった
泣いてたら
やっぱり
ママが
いっしょに
いてくれてる
って
涙が
あったかかった…
平和が
近づいてくれるように
祈る
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
春の雪になって…
ふわふわ
ふわふわ
降って…
無事にいてくれること
祈ってます
今夜
おだやかな夜になって
かならず
かならず
無事に…🙂
ありがとう
また
明日
おやすみなさい
