シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

ママが

施設で高熱がつづき

本来ならば

あのまま

 

施設での加療

と言っても…

はっきりとした効果のない

抗生剤の点滴を

だらだらと

つづけ

 

そのまま…

 

という

 

 

そういう顛末は

十分にあり得た

 

その後を

見通せなくとも

なんとか

ほんの少しでも

 

回復してもらいたい

苦しいまま

寝せておきたくない…

姉上さまとわたしの

願いを

施設側に伝えては

いたけれど…

 

施設長は

医師で

 

様子をみていてよい

という

そんなみたて…

とのことだった

 

結局

その長である医師とは

一度も

会って

話をすることもなかった

 

 

幸運は…

 

施設の皆さんと

まるで友人のように

まるで親戚のように

お話させてもらう

日常的に

できるようになっていたこと

 

 

そして

誤嚥の危険あるにもかかわらず…

 

手づくりのお菓子を与えることや

ご飯の介助をさせてもらうことを

許可してもらっていたこと

 

 

ママの体調が

次第に下り坂へとゆく途中ゆえ

ゆるしていただいていたことで

 

他の入所さんたちにも知ってもらい

お掃除の方にも

会うたびに

声がけしてもらい

 

ママのこと

心配してもらっていた

 

そういう会話のなかからの

些細な変化からも

ママの様子からも

あの熱は

いつもとちがうな…

という…

 

単に

ゆるやかな衰弱や

いつもの風邪?

とは

言えぬもの

 

日に日に

きづくことができて…

 

 

そうしているまの

高熱だったけれど…

 

姉上さまも

わたしも

ママは元気になる!

信じていた

 

理由もなく…

 

 

姉上さまもわたしも

ママはまた

回復してくれて

また

元気に復活して!

 

そうして

ふたたび

わたしたち

ふたりの姿を

 

施設のホールの車椅子に座って

遠くから見つけてくれて…

 

こっち!

 

知らせるようにして

 

動かせる右手を

 

さっ!

 

と挙げてから

 

ほらほら

わたしの娘たちです

 

周囲のひとたちに

うれしそうに

おしえて…

 

 

あの

立派な姿の

ママに

また

 

何度でも

 

何度でも

 

復活してくれる

 

信じて

疑っていなかったのだ

 

 

その

おもいは

 

ずっと

あった

 

施設から

緊急入院となった病院でも…

ずっと

 

 

ずっと

ママは

不死身!

 

きっと

不死鳥のごとくに

 

また

元気になって…

 

いっぱい

おしゃべりして…

 

 

そう

信じ

 

ひたすら

願っていた

 

 

風が吹くね

シーちゃん

こころに…

 

この風は

 

わたしの

こころにだけ

吹く風…

 

いつも

 

いつも

過ぎるのを

じっと待つ…

 

 

わたし

内気と

臆病で…

 

友もない人生で

 

ようやく

親友と呼べる

友は

 

どうしてか…

 

みな

若くして旅立って…

 

 

友がみな

天国へゆき

 

それでも

 

友もない人生でも

なんとか

 

自分を生きて

 

なんとか

生きるだけは

生きてこられたのは

 

パパママ

姉上さまが

いてくれたおかげで

 

パパママは

もう

天国だけど

 

姉上さまが

いてくれる…

 

 

ありがとう

 

 

いつまでも

あの

施設で

 

入院した病院で

 

ママと

姉上さまと

わたしと…

いつも

三人の

 

あの

あたたかな

しあわせが

 

こころに

あって…

 

まだ

消えず

ここに

あって…

 

 

信心

などという

壮大な…

深遠なもの

ではなくて…

 

ちいさな

あかり

そんな

 

ちいさな

ちいさなものを

こころに

置いておきたくて

 

たえず

あたためておきたくて…

 

それだけ

なんだなあ

わかった

 

 

いのちは

光陰にうつされて…

 

それでも

 

こころに

生きてゆく

っていう

 

それだけの

 

ちっぽけな

しあわせ

 

ちっぽけな

祈り…

 

 

平和が

かないますように

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

風は

通り過ぎてくれたらよいなあ…

 

どこにも

 

どこにも

 

争いの

飛ばないで…

 

 

 

わたしに吹く風のこと

いつも

 

 

誰も

傷つけたくない…

 

傷ついてほしくない

 

 

 

今日も

おだやかに

ゆっくり終わってくれたこと

 

祈っています

 

 

風邪!

引かないで…

 

コロナもインフルエンザも

 

むせたり?

 

飲み過ぎたり??

 

お水も

飲んで…

眠ろう

 

 

眠れていますように

 

かならず

かならず

無事に…

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

おやすみなさい