シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

あわれ

仏教の伝来

それ以前の

 

この国

 

太古の

 

その土地

その土地に生まれた

ひとびと

 

それぞれに

その土地に根づいた

ひとびとが

 

懸命に

生きていた時代の

この国のこと

よくおもう

 

すこしは

学ぶ

けど…

 

 

歴史は

苦手だ

 

さらには

 

もともとの

はじまりの

宗教的興味

キリスト教に向いた

 

それは

むしろ

仏教

それから

神という

 

神仏が

一体のようであったこと

 

なくてならぬもの

であったことによる

とおもわれる

 

ここで

この家に

生まれたことによって

わたしという人間が育つには

不可欠なものであり

 

それらは日々

学ぶでもなく

見聞きして

ならい

 

浸透してゆく

というのが

自然で

日常で

 

すべては

それらを

透過するかのようにして

成り立っていた

 

気がつくと

わたしだった

としか

言い様がないなあ

おもう

 

お家は

禅宗

曹洞宗ということも

ちいさいうちに知って

きちんと言えていたなあ

 

それは

たとえば

 

ひとが

自分の生まれた瞬間も知らないのに

 

ここは家

このひとたちは

父母

祖父母

きょうだい

生きるような

 

そのようにして

 

神仏が

 

祈りが

あった

 

いつも

神仏を祈り

 

懺悔

などと言えない

知らぬうちから

 

こわさ

ありがたさ

 

あたたかさ

 

あわれ

 

 

とりわけ

 

あわれ

 

かわいそう

という

 

その

かなしみ

 

となって…

 

 

泣き虫…

なおらないもんか?

シーちゃん

 

 

毎日

おもう

 

 

おじいちゃんが

天国で

もう

痛くなく

苦しくもないように

という

おもい

 

 

あわれに

おもう

こころ

 

ずっと

いっしょ…

 

 

 

起きたこと

 

起こされたこと

 

なにも

 

ひとつ

 

もとには

かえせない

 

 

けれども

かえってきてほしい

という

おもい

 

あわれみ

かなしみは

 

いつまでも

消えないけれども

 

愛するものの

 

わたしではなく

そちらの

 

功徳

のおかげなのかなあ…

 

無力の

徳無き

わたしの

 

そばに

 

内に…

 

いつしか

ふたたび

浸透してゆくような

 

ずっと

いたよ

さとしてくれたような

 

ちいさな

あわれみとは

くらべられない

 

あわれみ

 

あたたかく

そそいでもらうような…

 

 

そんな

こころもちだ

 

 

ありがとう…

お祈りした

 

 

 

冬仕度しなくちゃいけないのに!

 

すでに

手の指の

しもやけ

壊れかけてしまってた

 

お掃除は水で素手

終わって

 

布やら

お布団の始末した

 

凍えた…

 

仏間で

あの古ストーブ焚いて

あったまった

古灯油

何とも長持ち…

 

 

大好きな

ミルクティー

レーズン落とし

ちょっぴり甘くして飲んだ

 

これは

ちょっぴり

切ない

挫折の味だ…

 

わたしの志し

学業は

 

意志と頭脳と肉体の

薄弱に

ことごとく

かなわなかったのだった…

 

冬だから

ぶりかえすのかなあ?

 

美味しい紅茶を

用意してくれて

ありがとう

 

お仏壇のまえに

ただ

座ってた

 

 

雪は

 

雨になってくれた

 

 

 

捨てるしかない…

わかっているんだ…

空間

あけないと

 

大切にされなかったものたちは

もはや

すべて

無用のものなのだ

って

 

捨てなくちゃ!

 

一生

片付かない

って

 

すでに

何度となく

やっていて

 

泣けるくらい

やってきてて…

 

わかっているのになあ…

 

 

もの

でさえも

かわいそうで

 

あわれなのは

 

それらが

単に

物体

でなく

 

大切な

誰か

もの

であったためで

 

 

 

あわれ

捨てて

 

 

 

そこへと

到達しなくてならない

悟り

 

であり

 

であって

 

nothing

では

まったくない

 

そこへ…

 

 

わたしは

ゆきつけるはずないなあ…

 

ほんとうに

知らされる

 

それでも

 

かすかな

 

わずかの

なぐさめを

 

あわれみを

あたえていただいたこと

 

ありがたい

わかるのだった

 

ありがとう

 

お仏壇に

ただ

座って

 

お浄土のひとたち

 

お釈迦さま

 

すべての

尊い

ありがたい

お祖師さまがた

 

祈った

 

祈る

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

 

わかりきっていた

欲と悪

今さら

あからさまになる

ニュース

 

消した

 

選んでもない集団の

選んでもない長

つるんだ輩

 

こわい

 

戦争

ふたたび

起こすことできる

この国にするのは

 

その道すじへは

 

流されないよう

 

止めてほしい

 

祈っていた

 

ずっと

祈っているんだけど…

 

 

選んでいないのに

 

変えられない…

変わってくれない

 

 

 

ちいさな

わたしを

生きていられる

この

いま

 

この

幸運

 

幸福

 

ありがたい

いま

 

祈って

 

平和を

祈る

こころ

 

ここに

あたえていただいたこと

 

ありがとう

祈る

 

 

ありがとう

 

 

 

しずかな

 

平和な

一日の終わりであること

祈っています

 

無事でありますように…

 

 

かならず

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

 

おやすみなさい