シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

捨ててゆく

お月さま

 

満月かと

おもった

 

あと

すこし

 

みちる

まで

 

 

北陸も

雪になったという…

 

パパママの

病院の

かえり

毎夜

そうしてたように…

 

月に

祈る

 

この冬

どんな

不思議な気象でもよいなあ

 

降らせないで

祈る

 

 

あばら骨

痛くて

苦しい?

 

痛くて

眠れない?

 

 

真冬

なのに

 

まだ

羽毛布団

薄い布団

 

それに

 

かさねて

かさねて

 

しのいでた…

 

 

やっぱり

へんてこ…

シーちゃん

って

 

たっぷり

ふかふかの羽毛布団

おそるおそる…

 

出してきた

 

においうつりしていて

袋につめこんで

隔離してあった

 

おおもとの

芳香ついた羽毛布団を

隔離すべき…

 

いま

気づく

 

もしもの時

には

羽毛は

寒さしのぎによいだろうなあ

残していた

 

 

ママの

半纏

かさねて着込んで

仏間にいる

 

あたたかい

 

 

捨ててゆくのは

 

得る

与えられること

 

数年

虫や

ネズミ

逃がしながら…

 

もの

捨ててきたら

 

こころには

すこしずつ

 

ほんの

すこしずつ…

 

なにか

みちるような

 

おだやかな

なごむ

ところ

 

あった

 

そこには

 

うれしい

たのしい

そんな

きもち

 

あった…

 

ありがとう

 

 

寒いのに

へんてこになってて

 

灯油ヒーター

おっかない?

 

つけられなくなって

 

低体温症に

ならないように

もこもこ

 

もこもこ

着込んで

着込んで…

 

デロンギ

低温eco設定で

 

ちょっぴり

ちょっぴり

って

つけていた

 

やさしい

あたたかさ…

 

電力

なんだけど…

くるしいんだけど…

 

 

ごめんなさい

ありがとう!

 

って

姉上さまに言う…

くりかえし

言う

 

ありがとう

 

 

まだまだ

いらないもの

だらけだなあ

 

だけど

 

ひとつ

から

離れ

 

ひとつ

から

捨ててゆく

 

へこたれ

へんてこ…

 

こわがり

おだやかになってくれるよう

 

捨てて

捨てて

捨ててきたんだ…

 

 

かなしみすぎないで

 

捨ててゆけるように…

 

 

お月さま

 

祈ってた

 

 

 

おだやかに

すこし…

 

すこし…

祈る

 

 

寒さの

せいにして…

たくさん食べた

 

食べられた

 

ありがとう

 

 

 

いちにち

いちにち

無事に

 

無事に

つながってくれるよう

 

食べて

眠れていること

 

明日

かならず

目覚められるように

 

祈ります

 

 

 

かならず

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい