シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

鎧をつけてる

わたし

いつも

 

笑顔

という

よろい

 

もろい

よわい

わたしの

 

 

女の性

女性

って

 

かなしいなあ…

 

 

笑顔を

 

都合よく解釈されては

ハラスメント受ける

 

それから

布施として

身施として

 

祈りとして

 

天国のひとへ

仏さまへと

捧げている雪片付けを

 

個人への好意のように

解釈したかのような

 

圧力を受け

 

聞きたくない言葉も

投げられる

 

 

笑顔を鎧と

おもいたくはないけれど

 

これを

はずしてしまったなら

 

さらに

追い討ち

 

あるいは

一転

 

恨み

 

転化してしまうのかもしれない

 

こわいよ…

 

雪片付けで

ハラスメントに遭う…

新たな…

 

 

 

女性であること

 

人間であること

やめたくなる…

 

 

それでも

笑って

やり過ごした

 

 

ひとりになると…

 

かなしくて

 

へとへとで

 

 

ご飯

つくって

食べる

 

精一杯になった

それで…

 

泣いた

シーちゃん

 

思う存分

子どもみたいに

泣いた

 

 

 

生きてく

って…

なんだろう…

 

 

わたしのこころには

まだ

少女がいる

こんな傷つきなんて

 

笑い飛ばせばよいのに…

 

泣く…

 

 

古い本を

何冊か出してきて

おぼろげな

記憶をたどり…

 

八十五歳のお寺の住職が

特別養護老人ホーム

 

人間としての威厳を

保つことが厳しい状況に置かれ

 

首をつって

自死したことを

 

〈八十五歳の信仰者の選択を

尊重するかんがえもあっていい〉

 

小児科医の松田道雄医師が

肯定している

という

ある小冊子の記事を

取り上げていた本…

 

探し出して

 

読んだ

一気に

 

朝の出来事で

 

生きたここち

 

生きてゆけるきもち

まったく

しなくなって…

 

泣いたけど…

 

 

死ぬわけには

いかなくて

 

なんとか

 

こころを

落ちつかせたくて

 

 

 

つい

昭和の初めまで

日本人の死生観は

いまと

異なるもの

だったかもしれない…

 

けれど

 

今日のわたしのように

よわいこころには

かならず

波がある

 

自ら死を願うような

生きていてよいのか?

という

あいまいな揺らぎ

こころの波

 

そんな

小さな

病みを

 

老いや体の病にあって

安楽に死にたい

あるいは

威厳が保たれないならば

死ぬ権利がある

 

という

 

また

別の問題と

同列に置いてはいけないだろう

でも…

 

 

かなしい現実

なんて

 

あとをたたないじゃないか…

 

 

お医者だって

 

お坊さんだって

 

おんなじ

よわい人間だ

 

 

パパは

余命わずかとなり

 

生きたいという

強烈なおもいと

 

殺してくれ

という

揺らぎ

 

わたしに

ぶつけた

 

ママは

認知症ながら

置かれた現実の

かなしみに堪えていた…

 

女性であるがゆえの

かなしい

あわれな場面を

 

わたしも何度となく

目撃したし

 

娘のわたしにも

女性であることが

かなしくなるような

蔑視の言動が向けられた

 

 

男性で

お坊さんでも…

お医者でも

誰にでも

 

なのだとしたら

 

 

変えなくては

 

変わってゆかなくては…

 

 

人は

みんな

やがて

年を取って死ぬ

 

それが

 

かなしいことと

あわれなこととなる社会

国…

 

 

たのしいこと

自分のためのこと

してはいけないような

 

不可思議な呪縛に

とらわれてる

 

 

太宰治が飲んだっていう

りんご酒が

再現され

 

これから

こちらの名物として

ひろめたいという

 

一升瓶の

りんご酒とか…

 

小説のなかでは

密造酒の

秘密の酒

 

最後の最後に

出されてくる

宝物みたいな…

 

 

お酒

飲めないけれど…

 

いつか

こころから

しあわせと

 

生きていることを

こころの底から

 

ああ

生きていて

よかった

 

しあわせを

かみしめたいときには

 

そんなときが

もしも

あるのならば

 

太宰治の飲んだ

りんご酒

飲んでみたいな

 

 

たぶん

 

飲むことないね…

 

 

泣いた

今日

 

食べて…

 

今夜は

みんなあきらめる

 

 

夜が来て

おだやかにいてくれてますか?

 

寒い夜

無事にいてくれますか?

 

かならず

かならず

無事にいて…

 

祈って

 

眠ります

 

 

ありがとう

 

また

明日

 

おやすみなさい