シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

こころによしと

物置部屋としてしまってる

パパのお部屋

 

もの始末部屋?

ここに集めては吟味して

そして分別して始末という

 

かわいそうな部屋になってしまって

それでも

通り道すら

なかったところから

 

ストーブの群れ?

テレビの群れ?

というように

区分けは

つけられ

 

ごめんなさい…

ごめんなさい…

って

いちばん奥の冷凍庫

出してこられた

 

寿命の

ママが使っていた冷蔵庫の

冷凍室のものたち

移さなくては…

 

 

姉上さまに

伝えなくてならないことも

 

相談しなくてはならないことも

 

してはならないこと

のように

おもわれ…

そうこうしてるうち

 

また

劣化の異変が…

 

わたしでは

どうしようもなくて

 

お仏壇の

おじいちゃんに

パパママたちに

 

こんなわたしになってしまった…

ごめんなさい…

 

まもってもらってるのに

だから

いま

なのに…

って

 

ごめんなさい

つなぐ

 

ふらふら

へろへろになりながら

ひとつ

つなぐ

 

 

 

シーちゃんわたし

ほんとうは…

 

って…

また

ぬいぐるみ相手に

ひとりごと言いかけたら

 

また

泣けた

 

もの捨て

お片付け

迷ってたり

何度も徒労くりかえしたり

 

洗っては

捨てることになったり

果てしないみたいに

消毒とお掃除

くりかえして

くりかえして

 

その結果

やっぱり劣化と汚染…

って

やっぱり

捨てなくてならない

知らされては

すごく

ものすごく

落ち込んでしまったり…

 

 

ほんとうは

迷っていたのでなくて

ほんとうは

あったままのようにして

 

洗って

お掃除して

きれいにして

 

そのお部屋が

あるべき姿となって

いきいきと生活してた

そういう

 

そのとき

へと

 

かえしてあげたかったんだなあ

って…

 

でも

手をかけたときには

すでに

ものはあふれてしまっていて

そこに

 

ネズミ

からの

虫の

連鎖

きて…

 

まったく

冷静ではなかったなあ…って

 

追うような

 

まさしくの

徒労

って

 

おおかた

捨てて

 

捨てて

捨てて

 

一所懸命

こつこつ捨てて

いまさら

わかった

 

 

絶望してたのに…

絶望なんて

していないよ

って

自分を

おもいこませたかったかなあ

 

 

ここまで

つないでもらえたお片付け

おもえば

 

パパが

まだ生きていてくれたときから

だったのだから

 

できるだけ

残してあげて

というのは

そこからだったんだ

って

わかるんだけど…

 

天井まで

うずたかく積まれ

詰め込まれたもの

はじめに

みたときには

 

あのときだって

絶望

みたいきもちして

 

できる?

終わらせられるかなあ…

って

しょんぼりしたのは

忘れられなくて…

 

 

ごめんなさい…

 

捨てる

捨てられる

って

きちんと

ごみとして出せる

って

 

実は

とんでもなく

幸福

とも

知らされた

 

落ちて落ちて

落ちてしまったとき

 

出せるきもち

しなくなって…

 

艱難辛苦?

苦行?

 

始末してあり

まとめてあるというのに

 

ごみ出し

できない

って

 

泣けてたりしたなあ

 

絶望

 

捨てる

かなわなくなると

知らされたのだった

 

そうなるたび

清潔なゴミ屋敷の記事

その

大変に清潔な

分別されたごみと

孤独死を遂げたひと

おもってた…

 

見知らぬ

そのひとを

祈っていた

 

祈っている…

 

 

ネズミの汚染では

とても罰当たりなものも

捨てざるをえなかった…

 

それは

パパも

捨てるに捨てられなかっただろうもの

大きくて

 

外したはよいけれど

 

二度と

また取り付けること

なかったものだった

 

上等のつくりの建具

お仏壇の…

 

捨てた…

 

捨てて

ごめんなさいってなった

 

でも

捨てたものたちは

捨てるしか

なかったよ

 

ごめんなさい

ごめんなさい

くりかえして

 

捨てて

 

捨てて…

 

 

ごめんなさい

 

ごめんなさい

って…

 

くるしいなあ

 

 

もう

正気

じゃないかも

 

いや

 

とっくに

正気じゃないなあ…

 

 

 

生きてる

今日

 

いま

 

ありがとう

おもえること

 

救い…

これだって

 

きっと

自分の

ちから

じゃなくて

 

きっと

おもわせてくれてるのは…

 

ここ…

ここに

うまれたこと

 

いま

あること

 

 

 

しっかり

きちんと

人並みに

頑張って生きられなかった

ごめんなさいを

 

生きていて

ありがとうと

生きていて

ごめんなさい

おもう

ごめんなさいを

 

捨てて

捨ててきた

ごめんなさいを

 

ひとつ

ひとつ

お祈りにしている

 

お仏壇のまえ

 

 

心によしと思ひ

世人のよしと思事

よからず

然ば

人目も忘れ

心をも捨て

仏教に順行也

身も苦く

心も患とも

我身心をば

一向に捨たるものなればと思て

苦しく愁つべき事なりとも

仏祖先徳の行履ならば

可為也

 

 

 

我が身

こころも

捨てされる

お悟りには

 

智恵

には

 

とうてい

たどりつけないけれど…

 

 

くるしくて

 

くるしみに

あるひと

おもう

 

かなしくて

かなしみに

あるひと

おもう

 

おろか…

 

ごめんなさい…

 

 

いまだ

混沌の

あわれな古屋だけど…

 

お片付け

死のお片付けに

かならずや

つなげてもらえるだろう…

 

 

おじいちゃんに

ありがとう

って

 

祈る夜

 

平和

ただ

祈る夜

 

 

 

とにかく

かならず

 

無事に

 

倒れていませんように…

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい