シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

わざと

死ねばいいんだ

 

役にたたないやつは

死ねばいいんだ

 

その言葉

発せられたとき

わたしに向かってきたとき

 

まだ

それは

わたしにも向かっているのだ

ということに

気づいていなかった鈍の

おろか

 

言葉

一気に

 

一気に

きた

 

おっかない言葉

 

かなしすぎる言葉

 

押し寄せてくる…

 

そして

親しさに

甘えた自分の発してしまった

おっかないだけでは

すまぬ言葉

 

二度と

消せない言葉

 

 

まざまざ

よみがえってくる…

 

 

障り

なにかしらの

うまくできないこと

まったく無い

という人間

ひとりも

 

ただの

ひとりも

存在しないだろうに…

 

 

かなしい

かなしすぎる

などと言っては

 

何様

のようにして…

 

いったい自分とは何様だ

 

まったく

役にたたないもので

まったくもって

何者でもないのに…

って

 

泣いてみたところで

 

とりかえしつくこと

ひとつも

ひとつも無いんだ

 

懺悔

ごめんなさい

つなぐけれども

 

ゆるされるということは

けっして

ないのだ

 

 

わざと

 

そう

おもわれた行動

 

真冬

とてつもなく苦しめられた

ある人間の行動の

 

その理由

伝えてくれたのは

本人ではなくて代わりのひとだった

 

こわさ

 

おそろしさ

余計に増した

 

殺伐とした世間

時代に

いとも

たやすく

のまれた…

 

 

 

パパも

きっと…

 

このようなおもいしたんだろうなあ

 

ようやく

わかった

 

わざと

そうする人間もいるだろう

けれど

 

障りのゆえに

 

知らずのうち

どうしようもなく

そうしてしまう人間もあるのだろうなあ

 

 

もっとも

 

わたし…

シーちゃん

って

 

わたしひとり悪

起きた

 

のど

痛くて

でない

 

お仏壇のまえで

気づいた

 

 

心身

病んでいる

としても

 

わかっているのに

 

どこへもゆけない

 

この

いま

 

わざと

死のう

そうは

おもっていないのです

 

道元さまに言ってた…

 

お祈りした

 

しばらく

すわった

 

ただ

すわった

 

それから

捨てよう

というきもちになった

 

そのきもち消えないうちに

もの始末をした

 

ありがとう…

 

捨てて

ごめんなさい…

 

 

 

得来らば

あるに任すべし

 

 

 

治療してから行じようなどとは

おもってはならない

と…

 

 

わざと死せんと思て、治せざるも、

亦外道の見也。

仏道には、

「命を惜しむことなかれ。命を惜しまざることなかれ。」

と云也。

 

 

 

わざと…

 

わざと

とは

 

おもってもないことなのです…

 

ごめんなさい

すわっていた

 

 

いつからか

なんの障りか

かなえづらく

おもたくなってしまっている

ひとつ

ひとつ

増えてゆくなあ

 

たとえば

 

お風呂

もそうだけど…

 

 

浄めと

 

仏道を成ぜんがためだ

 

夏ならば

水行のつもりになって

 

水を

節水しつつ

心身を浄めようとしていた

 

食べる

 

おろかのゆえに

罪悪感がやってきて

 

病を

異変のまま

 

見つけてもらってもいないので

のどの痛みとの

せめぎあいで

食べている

 

この

食が

さいごの一食と

 

ありがとう

食べている

 

五観の偈の

 

仏道を成ぜんがため

 

毎日

救われている

そうして

食べる

かなえてもらっている

 

ありがとう…

 

ごめんなさい…

 

 

 

 

外道

 

そうだとしても…

 

 

お家

混沌と

 

十分な手入れも

されぬまま朽ちかけていたのは

 

障り

礙り

 

さわり

あって…

 

パパ

ママ

 

それぞれ

くるしみに

あったためだ

ってわかってきた

 

けっして

 

わざと…

でなく

 

そうでもしてなかったならば

 

生きてゆくこと

つなげてゆけない

なにかしらの

消せない

さわりと

あったためだ…

 

 

 

命を惜しむことなかれ

 

命を惜しまざることなかれ

 

 

そうだ…

 

たとえ

途中で

ちから尽きたとしても…

 

いま

一度

 

命懸けに…

 

 

ここに住まわせてもらっているんだ

 

ここは

いちにち

死んでゆく

いのち同様

 

いちにち朽ちてゆく

 

すでに

ネズミまでやってきてしまった

 

 

くるしい…

 

くるしい…

 

 

それでも

水行と

浄め

 

それでも

食べられた…

 

 

ありがとう

お祈りした

 

まともに

お料理といえるようなもの

つくろうともおもわなくなった

 

体重が増えたら増えたで

罪悪感…

 

ほんとうに

どこまでも

おろかさに

 

よわさに

のまれる…

 

 

ごめんなさい…

 

ごめんなさい…

 

 

 

お釈迦さまの時代さえ

末世

嘆かれていたというけれど

 

もはや

濁世

過ぎてしまい

 

どうにも言い難い

世となった

いま

 

なにも

できない自分…

 

命懸けの

ひとつ

 

かなえてもらえないものか…

 

 

お祈りした

 

 

ねがい

かける

 

よわさ

 

かなしさ

 

 

ごめんなさい…

 

 

 

 

今日の無事

 

ただ

祈ります

 

平和へ…

 

 

平和の

祈ります

 

 

無事に…

ただ

無事に

 

 

 

かならず

 

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい