ママの認知機能が
だんだん
衰えてゆく
途中に…
ママには
ふさわしくない
言葉
乱暴で
汚い言葉
ひとを
見下す言葉
それから…
それから…
ママが
おもいつく限り
のような
饒舌な
驚くしかない言葉
つなげられていた
ただ
じっと
見つめて
きいてた
頷くこともなく
きいてた
否定しない
言葉
そんなことより
貴重で
大事だなあ…
って
けど…
よそさまに
お世話してくれるひとたちに
言ってしまってる？
って…
はらはら
悩んだけど…
とにかく
おしゃべりしてくれてる！
って
きいてた
やがて
見たことない顔
深刻で
かなしい表情になると
ママに
似合わない
ふさわしくない言葉は
止んだ…
ばつのわるいお顔してた
自分でも
わかってる
って
おもった
ふさわしい言葉
あるなあ
って
ふさわしくない言葉には
自分で
言って
自分が
傷つくんだなあ
って
おもった
いちばん
むつかしくて
いちばんの
さいわい
自分
わかる
ってことだなあ
シーちゃん
さがすものでも
みつけるものでも
ましてや
変えるもの
でもなくて
ただ
わかろうと
ゆれて
ながれてゆく
自分
いま
いま
と
自分と
これも
自分
と
突発的に
発作的に
衝動的に
うかんだ言葉
おもい
ならば…
ただ
ひとり
ひっそりと
きいてやる自分
ただ
うける
自分が
いないとなあ…
と
おもった
だあれも
だあれも
いないんだから
そうして
生きる
って
死ぬ
って
誰しも
そうなのだから…
一生
わかりっこ
ないなあ…
おろか
法然さまの
お念仏の
仏教
ひろく
ひろく
ひとびとのための
仏教として
この国
すべてへ
ひろまった
けど…
気づいてしまったんだけど…
ただ
一心に
と
念仏
申せ
と
法然さま…
その
一心
いちばん
いちばん
むつかしいんじゃないか…
って…
道元さまの
おにいさま
minor？
弱小？
とか
そんなこと言う？
言うな…
言わないで…
とか
ちらり
そんな
おもい
よぎったりしてたけど…
いま
に
つながっている
という
それは
たいへんなこと
ありがたいこと…
って
ひっそりと
しずか
と…
一心
かなわぬ
そこまで
おろか
のわたしに
いま
語ってくれてる
って
そう
おもえた
そしたら
突然
法然さまの
言葉が
しみた
大陸こえたりも
さまよい歩いたりも
しているとはおもえなくて
けれども
わかる
自分
わかる
へと
ゆきついて
ひっそりと
ずっと
そこに
とどまり
おつかえしてた
僧
って
こういうひと
って
おもった
おもう…
仏法も
著書も
詳細も
知らず
ただ
おもう
道元さまと
かならずや
つながってくれてたなあ
そういうひとだ
と…
勇気
ないなあ…
どこかには
あるんだよ
って
パパの
ママの
おじいちゃんたち
おばあちゃんたち
血
こんなわたし
にも
たしかに
たしかに
ひっそりと
ながれているんだ…
自分に
言ってた
ごめんなさい
を
懺悔を
つなぐ
もう
仏間も
暑くなってて
はやいなあ…
って
また
手で
お洗濯して
すこしずつ
お掃除してた
倒れないように…
これから
８月も
９月の
はじめも
この
危険な暑さ
つづくという…
どうか
どうか
無事に
危険
感ずるまえに
やすめるように…
祈っています
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい
