はなのうてな
華の台
昨夜の
浄土の
教え
阿弥陀さまに
むかえられて
さきにゆくならば
あとにくるひとを
待っておりましょう
蓮華の台の半分を
あなたのために残して
ママが
施設にいた頃
姉上さまとわたしと
ふたり
会いにゆくと
あったかくて
のんびりして…
いつも
眠たくなってた…
そうすると
ママ
ここで眠ってたらいい!
と
自分の
ベッドの横を
ぽん!ぽん!
として
瞳を
きらきらさせて
そう
言ってくれてた
って
そう
おもっては
泣いてた…
あちらでも
半分あけて…
って…
泣けてしまう…
ひと
いのち
終えたならば
次の世界へと
ゆく
お釈迦さまの
みおしえ
浄土の教え
おおらか
あたたかい
道元さま
遺偈
を
活きながら黄泉に陥いる
と
結んだ
地獄
を
おのれの
ゆく
次の
世界
と
活きながら
であるからには
いま
も
地獄に
お釈迦さまの
みおしえ
説いている
そう
おもわれた…
どちらも
まったき
お釈迦さまの
みおしえ…
パパには
申し訳ないんだけど…
浄土
で
ママを
黄泉で
パパを
おもいかえしては
泣いてた
けれども
どちらも
あたたかな
あかるい
あかるい
世界で
あの
きらきらした
あのお顔で
いてくれる
と
お浄土の
ひとたち
修行しているのだ
と
教えていただいてからは
そう
おもう
そうして
道元さま
も
ひかる
あかるい世界に
いてくれるなあ
と…
あの
うつくしい
細いお顔は
もう
わざと
醜く歪められては
いなくて
うつくしいままに
お釈迦さまの
みおしえ
説いておられる
パパ
ママ
も
もう
次の世界へと
むかえられた
すべての
ひとたち
ともに
いる
と
おもわれた
祈る夜
無事に…
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい