みんな
救われてほしい…
真夜中の
くるしい夜の祈り
お釈迦さまのみおしえ
まことに
かすかにも
ふれられていたこと
そこにつなげられて
いま
と
祈る夜
法然さま
父の死に
すでに
佛と契り結んでいた
そう
おもわれていたけれど…
法然さまだけではないんだなあ
ひと
むかしの契り
あって
ひととうまれてきた
むかしむかしの契りに
この世に
ひとと
うまれてこられるんだなあ…って
おもっていた
真夜中
南無阿弥陀佛
眠れない夜のおもいも
くるしくかなしくならないもの
なんにも
ひとつも
無くなってしまう
ましてや
ひきこもりの
いま
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
お念仏
こらえよ…
お釈迦さまの声
南無阿弥陀佛
夜
すべて
こらえよ…
こらえて
こえられるように…
朝
あんまりつらくて
ごめんなさい…ごめんなさい…
南無阿弥陀佛…
うとうとして
ようやく
すこし眠った
ごめんなさい…
生きて起こしてもらえた!ありがとう
ありがとう…ありがとう…と
起きられた
神仏のお仕度した
ありがとう
昔の契り
とは
宿縁
あの
今度生まれ変わったらいっしょになろうね…
ではなくて…
あのようなことでないこと
けっして
そんな迷いに
死ぬんじゃないよ…って
つらくてやりきれないニュース聞いてた
真夜中
それでも
お浄土に…かならず…
救われて
迎えられるように…
と
祈ってた真夜中
ちいさいくるしいひとたちにも
わかるように
おしえてくれるお坊様
そこかしこにいてくれたら…と
ニュース聞いてた
手をあわせていた…
ラジオくるしくて聞けなくなった
なにひとつにも自分のよわさに
自分で傷ついてゆくいま
食べられて
いまある…
その
たった
ひとつ
よろこびでなくて
なにが
よろこび…?
よわいこころに
問う
お念仏申す
いま
よろこび…
どうにもしようなくて
身動きとれないいまも
いま
ある
南無阿弥陀佛
生きてるよ…生きています…
ごめんなさいと
すわった
宿縁
そうとしかおもえない
かなしいこと
おもえば
友
おじいちゃんの
死
そのずっと
ずっとまえの
果てしない
いのち
おもう
それから
また
いま
ここにあるを
そうして
ちっぽけなわたしと
わたしたち家族の
ちっぽけな約束と
おもう…
やっぱり
ママの
パパの
かなしみ
ただ
おもう…
うまれたくてうまれてない
と
ちいさいひとたち
くるしくなれば
おもうだろう…
有り難い縁に
親も子も
命懸けに
うまれてこられた
子のいのち
うしなわれた親は
そのかなしみと
ずっと生きるだろう…
ママ
おもえば
とうてい知ることかなわぬ
どうにもしようのない
かなしみと
生きてくれたのだなあ…
ありがとう
ごめんなさい…
いのち
無駄にしているばかり
ごめんなさい…
かなしいなどと言って
かなしみも
ちっぽけ…
ごめんなさい…
それから
ありがとうと
ただ
すわった
ちっぽけなわたし
悪わたし
約束
まもり
果たす
かなわず…
くるしんで
もがいていたときも
いてくれた
家族を
おもっている
おもって
すわった
お祈りしていた
祈らせてください…
戦争が終わりますように
世界が平和になりますように
里びたり昔の契りに弥陀坐します
南無阿弥陀佛
南無阿弥陀佛
さとびたりむかしのちぎりにみだまします
なむあみだぶつ
なむあみだぶつ
くるしい
かなしい
などとも
言ってならぬわたしとおもう…
ごめんなさい…
おねえちゃん
ごめんなさい
パパ
ママ
ごめんなさい
ありがとう
ありがとう…
無事に
しずかに
夜が終わってくれますように
食べられて
眠れていて
やすめていますように
かならず無事にいてください
夜
無事にこえられて
かならずこえられて
明日
無事にめざめられて
いちにち
かならず
あたえていただけるように
祈っています
かならず
かならず
無事にいてください
ありがとう
また
明日
おやすみなさい