シーちゃんと

時々はシーちゃんとこっそり泣こう

てだて

強制

という言葉

単語

 

おもうと

 

強制収容所

 

さいしょにきてた

 

戦争を

知らないので

 

それは

無知によって

さらに

おそろしい響きになった

 

緊急!

 

強制栄養

 

聞いたとき

 

ママがもう

食べなくなって…

血液が

もう

死人?

 

毎日

毎食

拷問?

 

でも

 

おしゃべりして!

 

ありがとう言って…

 

窓から

季節

うつりゆくのを

夜の

星を

 

いっしょに眺め

 

きれいだ…

 

みつめてくれてた

 

 

強制栄養

開始

 

 

ああ…

よかった!

って

 

こころから

おもったなあ

シーちゃん

 

 

ようやく

と言えば

 

ほんとに

能天気

としか

言えないほど

 

のんきなんだけど…

 

同時に

 

ママ

ほんとうに

このまま…

 

いのちの

終わり

ようやく

 

現実味を

帯びた

 

 

姉上さま

弟には

なんと

伝えて

 

なにを

相談するべき?

って…

 

けど

その

こころの

混乱と

逆に

 

てだて

 

傷を

つけなくても

 

侵襲

無い

てだて

 

あった…

 

それも

 

緊急!

という

 

生命維持のための

きわめて

道義的な

判断

 

ほんとうに

うれしかった

 

 

救い

 

てだて

 

ひとの数ぶん

あるんだろう

 

 

いま

お片付け

なんだか

つらくて

 

寒さ

のせい

ばかりじゃないのは

 

自分が

いちばん

よくわかってて…

 

だから

 

すべて

てだて

 

こころの

ふるさと

へと

 

しっかり

向かってゆく

その

てだて

 

自分に

言う

 

 

ありがとう…

って

 

ありがとう

 

ありがとう

 

って

 

天国の

お浄土のひとに

言う

 

 

なんにも

ほしくないひと

 

もっと

もっと

なんにもいらないひと

になってて

 

いりようなもの

なんだか

わかんなくなってて…

 

 

想像絶する

ものたちを

あまりにも

捨てて

 

捨ててきてしまったら…

 

すべての

欲に

 

得体の知れない

罪悪感

抱いてしまうのだった

 

その

不気味な

罪悪感から

 

這い上がる

てだて

は…

 

ここに

あるもの

ひとつでも

 

どんなに

ぼろぼろでも

 

使えるだけ使って

使いきってあげる

ということ

って…

 

 

たとえば

 

ならば?

と…

 

貧しい

 

きよらかで

うつくしい

 

 

捨ててゆくこと

 

生きる

てだて

 

もともと

もの始末のひと

おばあちゃんのおかげ

 

繕いや

工夫

からの

 

趣味

だったなあ

 

あの

カビてた細い木材と

カビてた木製ラックとで

作った本棚の整理しよう

って

 

まだ

こんなとこにも

仏教の本がある!

 

道元さまの本だ

つい

ぱらぱら…

 

そしたら…

 

 

親戚のお店の

伝票?

 

白紙で

 

ひらり…

 

しおり??

 

 

これは

もともと

親戚のおじさんの本

だったんだなあ

 

ありがとう

 

 

伝票

もとの頁に

そっと

挟んで

 

ありがとう

おもった

 

 

一族郎党

やっぱり

よわい遺伝子かあ…

 

もとめる

血筋かあ…

 

ってなった

 

 

もう

きっと

 

天国で…

 

お浄土で

いっしょに

 

修行しててくれてるんだなあ

 

 

ありがとう

お祈りした

 

 

夜は

 

嵐…

 

 

戦争が終わりますように

 

世界が平和になりますように

 

 

 

ものすごい風…

 

お家

壊れないように…

 

どこも

 

誰も

 

飛ばされないように…

 

 

地球は

とても

痛そう…

 

 

てだて

わたしの

 

ちっぽけな

てだてでも…

おもう

 

ちっぽけで…

 

なんにも

できないわたしで

 

ごめんなさい…

 

 

 

お家のなかも

風が?

 

吹いてる??

 

 

こわいんだけど…

 

 

みんな

こころに

いてくれてる

って

 

祈って

 

繕いものして

 

眠ろう…

 

 

眠れないなあ…

 

 

 

一日の終わり

嵐なんだけど

 

無事に

終わっていますように

 

さわぐ

こころには

 

あたたかな

自分の

内の

 

てだて

さがして

 

みつけて…

 

 

かならず

かならず

無事にいてください

 

 

ありがとう

 

 

また

明日

 

 

おやすみなさい